2021.07.05
習い事Q&A ジュミック今井

「1日たったの3分!」フォニックスを使った発音トレーニング方法を年齢別に紹介

フォニックスは、英語のつづり字を正しく読み、きれいに発音するためのルールのことです。フォニックスのルールを使えば単語の約7割は読めるようになり、きれいな発音もしっかりと身につきます。まさにフォニックスは最強の英語学習ルールと言ってよいでしょう。さて、今回は「1日たったの3分」でできるフォニックスを使った発音トレーニング法や子どもの年齢にあわせて取り組むトレーニング方法について、英語書籍作家のジュミック今井さんに解説していただきます。

<今日のポイント>

  1. フォニックスの8つのルールを習得しよう
  2. フォニックスの学習方法は年齢や発達段階によって異なる
  3. 「書き取り」「発音」「フォニックサイズ」の3ステップで学習

「フォニックス」が学べる英語教室

アルファベット読みだけではなくフォニックス読みも大事!

フォニックスの読み方をまず紹介します。

フォニックスはどうやって読むの?

今井ジュミック著の「はじめてのフォニックス③」(Jリサーチ出版)提供今井ジュミック著の「はじめてのフォニックス③」(Jリサーチ出版)提供

A. bagをアルファベット読みすると「ビーエィジー」ですが、下の図にある通り、フォニックス読みではbはブ、aはア、gはグですので、3つの音をつなげると「バッグ」になります。

なお、フォニックスの文字を入れ替えていくと、単語がどんどん変わっていきます。bagのaをiにすればbig(大きい)に。次に、bagのgをtにすればbat(バット)になります。暗記ではつまらない。でも、こんな風にゲーム感覚で英語の学習に取り組めるなら子ども達も大喜びですね。

フォニックスが学べる「シェーン英会話」一覧

フォニックス学習は「はじめが肝心」!8つのルールを覚えよう

知っておくべき基本と応用のルールだけでもかなりの数があるので、学びの途中で混乱しないためにも、最初の段階でしっかりと学ぶことが大切です。 

フォニックスのルールはいくつあるの?

A. フォニックスは、大きく分けて8つのルールがあり、母音字や子音字だけのもの、母音字と子音のミックスなどがあります。なお、ルールは単語の音ごとに適用されます。

/ / の中にある赤い文字がルールに該当する箇所です。「母音ペア①」は、2文字の法則で語尾にwまたはyがつくことがありますが、どちらも読みません。「M/ay」の場合、語尾のyは読まないということ。つまりお飾りの文字なのです。一方、「母音ペア②」は、wやyがくっついて新しい音になります。例えば「f/ew」はフォニックス読みをすると「エウッ」ですが、この場合は「フュー」と読みます。

ルールの覚え方のコツは?

A.  フォニックスはやさしい「基本ルール」→ちょっと複雑な「応用ルール」の順で学びましょう。

フォニックスには、基本と応用のルールがあります。上の表で言うと、「基本ルール」は(1)1字つづりの母音、(2)1字つづりの子音、(4)母音ペア①、(6)サイレントEです。「応用ルール」は(3)2字つづりの子音、(5)母音ペア②、(7)子音ブレンド、(8)Rのついた母音です。

ちょっとユニークなルールも!?

A. 「 サイレントE」と言って、単語の終わりにeが来ると、直前の母音字はアルファベット読みになるというルールがあります。

例えば、Tim(ティム)のiはフォニックス読みですが、語尾にeが付くとtime(時間)のiはアルファベット読みに早変わり。このように、eは母音字をフォニックス読みからアルファベット読みに変えるという魔法を持っているため、マジックEとも呼ばれています。

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1日たったの3分!家でできるフォニックスのトレーニング方法

1日たったの3分で身につくフォニックス=ジュミック今井さん提供1日たったの3分で身につくフォニックス=ジュミック今井さん提供

ご自宅にて、親子で取り組めるフォニックスのトレーニング方法をご紹介します。それも1日たったの3分で完成。朝に1分、夜に2分、またはお昼にまとめて3分のように、毎日の暮らしのリズムに合わせて取り組みましょう。

毎日1分、書き取りタイム!

ノートと教材(塾やプライベートで使っているもの)を用意し、英単語を声に出しながら書いてきます。 「ノートをパッと開いて、さっと書く」といった流れが日々の習慣となるよう、お子さんへのサポートをお願いします。書くことに慣れておけば、将来英語アレルギーに悩むことはありません!ストップウォッチを用意し、1分間で単語がいくつ書けるかな、といったゲーム的な要素を入れるのも良いです。

毎日1分、音読タイム!

年齢に沿ったテキストを用意し、大きな声で音読します。うまくできないうちは、音源をかけたり、親御さんが読んであげたりしてください。まずは「読む」という流れを止めないことが大事です。途中で止まってしまっても、つかえてしまっても大丈夫。繰り返し音読をするという作業を通して、子どもたち達はきちんと英語が読めるようになります。

毎日1分、リズムに乗って唱える「フォニックサイズ」!


フォニックサイズはリズム音読のこと。英語は強弱のアクセントが波のように現れる特徴があり、この感覚を身につけるには、リズムに乗って英語を言ってみることが一番。必要なのは、メトロノームとお手持ちの教材や絵本。カチッカチッというリズムに合わせて1分間、単語や短い文をリズミカルに唱えましょう。音に親しみ、英語らしさを身につけましょう。

※フォニックサイズ®︎は「フォニックス」と「エクササイズ」をかけ合わせた造語で、ジュミック今井さんが名付けたリズム音読です。

フォニックスが学べる「ツリーベルこども英語教室」一覧

フォニックス学習の取り組みを年齢別に紹介!

フォニックスの学習は何歳からでも始められますが、発達段階に沿ったアプローチやトレーニングが必要です。また、「読み書き」ができないといけないので、その点を十分に考慮した上で学習法をご紹介します。

0〜3歳

語頭や語尾の音を揃えた単語を繰り返しながら遊びます=ジュミック今井著の「はじめてのフォニックス①②」(Jリサーチ出版)提供語頭や語尾の音を揃えた単語を繰り返しながら遊びます=ジュミック今井著の「はじめてのフォニックス①②」(Jリサーチ出版)提供

英語に耳を馴染ませることがポイントとなります。読み書きがまだできないので、インプットを中心にプリフォニックスの教材の音声(CDやDVDなど)をかけてあげましょう。プリフォニックスとは、フォニックスの導入前のトレーニングのことで、英語のリズムやイントネーションに慣れることを目標としています。言葉が出るようになってきたら、appleやpenなど簡単な単語が言えるようにサポートします。

4〜5歳

子どもが英語で作ったお母さんへの誕生日カード=ジュミック今井さん提供子どもが英語で作ったお母さんへの誕生日カード=ジュミック今井さん提供

プリフォニックスからフォニックスへの移行期にあたるため、文字と音をリンクさせることが大切です。画用紙などを使い、フォニックスを呟きながら声に出して書きます。クレヨンのように視覚的に目を引くものを使いましょう。できるだけ早い段階で日本語を介在させずに英語のまま受け止めたいので、単語は日本語に訳さなくても大丈夫。この年齢は手作業が好きなのでハロウィンやお誕生日カード作りも人気です。

6~7歳

英語カルタで遊ぶ親子=ジュミック今井さん提供英語カルタで遊ぶ親子=ジュミック今井さん提供

この年齢は書き取りが大好き。繰り返しの練習が学びを強化しますので、子どもが嫌にならない程度、1単語3~5回ほど書いてフォニックスに慣れましょう。また、家族で「英語カルタ」もおすすめです。フラッシュカードを用意し、保護者が言った単語を子どもが選ぶというのも効果的。学びと日常生活をつなげたワークが学習効果を引き上げます。

8~9歳

ジュミック今井さんが指導している子ども向け英語教室で使っているフォニックスの穴埋め問題。絵を見て音読し、文字を当てはめていきます=ジュミック今井さん提供ジュミック今井さんが指導している子ども向け英語教室で使っているフォニックスの穴埋め問題。絵を見て音読し、文字を当てはめていきます=ジュミック今井さん提供

アルファベットを読んだり書いたりは難なくできるようになってきますが、英語らしく発音したり、歌ったり踊ったりというアクティビティに恥ずかしさを感じ始めるのもこのころ。その一方で、複雑な作業に興味を持ち始める年齢でもありますので、フォニックスを使った穴埋め問題などがおすすめです。また、教科書などでよく使われる単語「サイトワード」も導入をしておきたいところです。

<サイトワード(sight word)とは?>

sightは「視覚」という意味ですので、目で見て覚えてしまった方が早いことからこのように呼ばれています。教科書や絵本などでよく使われる基本単語のことで、上記で紹介したフォニックスの「8つのルール」に当てはまるものもあれば、例外のものもあります。なお、ここに載せているのはごく一部ですが、どれも使用頻度の高いものです。

10~12歳

ジュミック今井さんの英語教室に通っている児童(10歳)が実際につくった「My Dictionary」=ジュミック今井さん提供ジュミック今井さんの英語教室に通っている児童(10歳)が実際につくった「My Dictionary」=ジュミック今井さん提供

フォニックスの基本と応用の一通りをこなしておきましょう。個性や知識の主張が発達し、趣味の世界を持ち始めますので、本人の興味とフォニックスを関連づけることが重要です。好きなテーマを決めて、自分だけのオリジナル辞書を作る「My Dictionaryプロジェクト」に、とても意欲的に取り組む子どももいます。ページが増えていくことで達成感も生まれますし、英語の辞書に慣れる絶好のチャンスです。

ジュミック今井さんからのメッセージ

声に出して読んだらもっと楽しい!そう思えたら、どんどん英語を話したくなります。海外ではスプーンが欲しければSpoon, please.だけで通じてしまいます。お勉強ももちろん大切ですが、これからの英語学習は「勉強」と「体験」のバランスが求められます。子どもたちはほめられることでで成長し、「もっと頑張ろう!」とやる気を発揮します。ご家族で楽しくフォニックスを学んでくださいね。

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ジュミック今井
ジュミック今井

都内にて英会話教室を主宰、翻訳業及び語学書の執筆活動を行っている。「J-Shine小学校英語指導者」資格者。全米外国語教育協会に所属、ACTFL公認のOPI英語・日本語テスター。中国文化大学(台湾)にて日本語教師養成班を修了、日本語教師としても活動中。フォニックス関連、イギリス留学の経験を活かした書籍を多数執筆。児童向け近刊書は『はじめてのフォニックス』全5巻(Jリサーチ出版)。趣味はレース編み、台湾の穴場巡り。