2021.07.12
習い事Q&A 高橋知寿

バレエを習いはじめるならいつから?レッスン内容やメリット、初期費用を紹介

女の子に人気の習い事、バレエ。華やかな印象がある一方で、「発表会に出るのに費用がかかりそう…」など、不安を感じている親もいるのではないでしょうか。子どもがバレエを習うことで身につく力や習いはじめる最適な時期について、東京バレエ劇場付属松戸バレエ教室(千葉県・松戸市)で主宰教師を務める田沼万帆さんに教えてもらいました。

<今日のポイント>

  1. バレエとは、言葉はなく、気持ちを踊りで表現するもの
  2. はじめどきは本人がやりたいと言ったとき
  3. バレエの魅力は、感性が豊かになり、集中力や協調性が身につくこと
  4. 教室選びのポイントは、通いやすく、子ども自身が気に入ったところを
  5. レッスン後、親は子どもに習った内容を聞き、褒めることが大切

バレエは、気持ちを踊りで表現するダンス

バレエとはどんな踊りでしょうか。バレエの歴史などについて教えていただきました。

バレエとはどんなダンス?

A. 言葉無しで心情や相手に伝えたいことを踊りだけで表現するダンスです。

日本バレエ協会の「バレエの歴史と構成」によると、14~16世紀のイタリアで王様や貴族たちが開く宴会で、自分で踊って楽しむ「バレット」と呼ばれたものがルーツといわれています。その後、16世紀になってフランスに伝えられ、バレエという言葉になり、専門のダンサーが踊るのを見て楽しむものへと変わりました。私が教えているのは、19世紀に主にロシアで完成されたクラシックバレエになります。

(メモ)現代では、クラシックバレエのほか、第二次世界大戦後に発展した自由に体を動かして表現する「モダンバレエ(ダンス)」があります。

レッスンではどんなことをやるの?

A. まずは柔軟体操。その後バーにつかまって先生の動きをまねする「バーレッスン」とフロアの中央で回転などの踊りをする「センターレッスン」をします。


バレエでは、基本姿勢である体の向きや立つ際の足や腕の位置など細かくポジションが決まっています。手足のポジションだけでも約10種類あるので、丁寧に覚えていく必要があります。柔軟体操では、前屈やうつぶせから足首を手でもって後ろに反る動きなどをして、体をほぐします。バーにつかまってピアノ曲に合わせてスクワットのような足の形でしゃがんだり(プリエ)、手をあげたりして、動きを確認します。

発表会の頻度はどのくらいあるの? コンクールは?

A. 発表会の頻度は教室によって異なりますが、当教室では年に1回の発表会を開きます。発表会に出る目的は人前で踊ることで自信をつけてもらうためです。 

将来バレリーナを目指すなら、小さなときから本格的な舞台を経験することが大切です。現在、日本には目的や参加者のレベルが異なる複数のコンクールがあります。当教室ではコンクールに出られるのは6年生以上としており、年に1~2回出場します。

バレエのはじめどきは本人がやりたいと言ったとき

バレエを習う適切な年齢時期などについて紹介します。

バレエって何歳からはじめたらいいの?

A. 教室によっては0歳から習える教室もあるようですが、できれば先生と子どもの間でスムーズにコミュケーションができ、まわりの人と同じ動きができる3歳ごろからはじめた方がいいと思います。 

私たちの教室では、3歳からレッスンを受けられます。ただ、年齢に関係なく、本人が「やってみたい」と思ったときが、はじめどきだと思います。その方が頑張れることができ、継続して取り組めると感じています。小さいお子さんの場合、バレエに興味はあっても本当にやりたいかわからないときもありますよね。そういうときは、子どもにバレエの舞台を見せて反応をみてください。 

習いはじめる理由は?

A. 親がすすめたからが一番多いです。テレビやYoutubeを見て自らやってみたいと思ってはじめる子もいます。

習いはじめる理由は様々ですが、女の子ならバレエをやらせたいと思って親が連れてくるケースが多くみられます。今はテレビやYoutubeで世界のバレエ団の踊りを見て、バレリーナになりたい!と憧れて習いはじめる子もいます。バレエを習い、後に宝塚や劇団四季で活躍する子もいます。

 いわゆる手足が長いバレエ体型ではないのですが…できますか?

A. 問題ありません

顔が小さくて手足が長いと確かに踊った時に美しく見えますが、大切なのは本人の「やりたい」という気持ちです。美しさはレッスン中に姿勢を常に意識し、家でも努力することでついてきますので、体型のことは心配しなくても大丈夫です。

バレエの魅力は、感性が豊かになる、集中力がつく、協調性が身につつくこと

田沼さんにバレエの魅力のなかでも特に親に知ってもらいたいものを4つあげてもらいました。

①美しい姿勢が身につく

頭の上から1本の糸でつられているような姿勢を保ち、それを意識しながら動くので、普段の生活の中でも自然ときれいな姿勢を意識するようになれます。また、その姿勢をキープすることでインナーマッスルが鍛えられます。

②感性が豊かになる

バレエのレッスンではピアノの曲にあわせて踊ります。音楽に触れることで、感性を磨くことができます。また、白鳥の湖などストーリー性がある演目は、踊り方で人物の気持ちを表現することが求められます。見る人にどう伝えるかを考えることで感性が育まれます。

③集中力がつく

レッスン中は先生のお手本をよく見る、話を聞くことが大切です。細かい手の位置や体の向きなどを言葉で説明することもあるので、聞きもらすと踊り方がわからなくなるため、集中してしっかり聞くようになります。

④協調性が育まれる

バレエの舞台ではみんなで同じ踊りをすることがあります。そのとき1人だけ踊り方が違う、一列になって踊る場面で列からはみ出す人がいると、その舞台は台無しに…。みんなで動きを合わせて舞台を成功させようという気持ちが芽生え、協調性が育まれます。

⑤やり抜く力がつく

集団レッスンでは、お友達の踊りも見ることになります。自分がうまく踊れなくて落ち込んでしまいそうになるときも、一緒に頑張る友だちの姿に刺激されて「自分ももっと頑張りたい!」という気持ちになります。そのような経験があるからこそ、どんな壁にぶつかってもやり抜く力がつきます。

親の負担は?

小さいうちはレッスン前に髪の毛をアップにするなど、身支度や送迎をサポートする必要があります。また大きな発表会になると、一般的には1回の参加料は5~10万円。それにプラス衣装代が1着あたり7000円~1万円前後かかることも。当教室は衣装をレンタルできるため、衣装代込みで参加料は1回あたり6~8万円程度です。

教室選びのポイントは、通いやすさと教室の雰囲気

子どもがバレエに興味を示した場合の教室の選び方や月謝の目安、最初にそろえた方がいいものを聞いてみました。

教室を選ぶときのポイントは?

A. 家から通いやすく、必ず見学をしたうえで子どもが気に入ったところを選ぶといいでしょう。

今はネットで口コミなどを見ることができますが、先生の人柄や生徒との関係性、教室全体の雰囲気をじかに見ることが重要です。そのうえで子どもが楽しそう、やってみたいと思った教室を選ぶのが良いでしょう。

月謝や初期費用はどれくらいなの?

A. 相場は週1回の場合、月謝6500~9000円程度。加えて施設費などがかかります。

ちなみに当教室だと入所金6000円、週1回で月謝6000円、週2回で11000円。それにプラス施設費500円、後援会費2000円が毎月かかります。※全て税込み

はじめるときにそろえておいた方がいいものは?

A. レッスン用のレオタード、タイツ、バレエシューズが必要です。予算は3つあわせて1万円前後と考えておくといいでしょう。

いずれもバレエ専門店のほか、インターネットで購入することができます。素材やデザインなどによって値段は異なります。スカートつきのレオタードをを選ぶ際には、スカートがバサバサせず、体のラインや足の動きがわかりやすいものを探しましょう。タイツも伸縮性があり、踊るための工夫が施されたバレエ専用のタイツを準備してください。

親は子どもを褒めること 親子の体験談も紹介!

親が子どものためにできることは?

A. 子どもに、その日に習ったことを聞き、無理のない範囲で一緒に習った動きをやってみてください。

「今日は何を教わったの?」と子どもに聞き、家でもバレエの話題を楽しんでください。ときにはバレエで習ったストレッチなどを一緒にやるのも良いです。その際、子どもができたことや頑張ったことを必ず1つでもほめるようにすると、やる気アップにつながります。

実際にバレエを習っている親子の声は?

小学1年生からバレエを習いはじめた中村咲良さん(小5)は、毎日家で10分の柔軟体操を続けているといいます。「毎日続けることは大変ですが、たくさん踊れるために頑張っています」。母・暁子さんも、咲良さんが発表会に向けて風邪やケガをしないよう、発表会前は友だちと遊ぶ回数を減らすなどして自己管理ができるようになったといいます。
中国出身の小学3年生の趙阳如軒(ちょう・ようじょけん )さんは、小学校入学を機に来日し、その後バレエを習い始めました。中国では民族舞踊を習っていたようです。母の楊暁羽(よう・ぎょうう)さんはバレエを通して姿勢が美しくなったといいます。趙さんは「絵画とピアノの習い事もしているけど、バレエは友達と一緒に踊れるから一番好き」と話していました。

松戸バレエスクール・田沼万帆さんからのメッセージ

まずは子どもたちに踊ることの楽しさを知ってもらいたいです。そのために問いかけを多くし、楽しさを感じられるレッスンを心がけています。踊りのテクニックも重要ですが、性格も大切。人との関係を大事にできると、仲間や先生らとのすてきな出会いがあり、将来バレリーナになったとき、いい役にめぐりあえます。協調性や仲間をたたえる謙虚さのある子に育ってほしいですね。

【プロフィール:田沼万帆さん(たぬま・まほ)】

バレエとの出会いは6歳の時。6年生の夏より東京バレエ劇場附属教室に入所。その後、準団員を経て団員になり、ソリストとして活躍。ロシア国立ノボシビルスク・バレエ団と共演の他、世界的に活躍する指導者から直接指導。東京バレエ劇場附属松戸バレエ教室の専任教師に就任。現在は3歳~60代の幅広い年代層の生徒の指導にあたる。日本バレエ協会会員。

写真撮影:篠田英美 

動画撮影:高橋知寿

関連記事:一度ハマったら抜けられない…? バレエ母の世界へようこそ!~第1回~

高橋知寿
高橋知寿

子育て情報誌、不妊治療情報誌などをメインにライティング、ページ制作を行っている。そのほか、旅行情報誌、ライフスタイル情報誌などの編集、原稿制作も手がけている。自身も夫もひとりっこなので、戸惑いながらきょうだいの育児に奮闘中。子どものころに熱中していたのは、自分の新しい名前を考えること。最後に「子」が付く名前に憧れ、四六時中、考えていた。小学校低学年当時、自分で考えて気に入っていた名前は「ごだいごはなこ」。

関連記事 Related articles

新着 New!

お住まいのエリア・ジャンル・対象年齢から検索!
習い事教室を探す