2021.08.04
習い事Q&A 白根理恵

少年野球の審判、親もやるの?球審と塁審の役割やジャッジの注意点を解説

子どもの少年野球チームの練習試合で、親が審判をすることが多いと知っているでしょうか?いざ審判を頼まれたときに「できない...」「わからない!」と困らないよう、東京都軟式野球連盟の牧野勝行専務理事に審判のやり方やポイントについてお聞きしました。子どもの試合をいつでもサポートできるよう、注意点を親向けにわかりやすくお伝えします。

<今日のポイント>

  1. 少年野球の審判の役割は常に公平にジャッジすること
  2. 少年野球の試合は球審と塁審が各ポジションのジャッジをする
  3. 投手はボークの見極めなど、ポジションごとにジャッジポイントを理解すること
  4. フォーメーションは走者の有無やアウトカウント、打球の方向によって変わる
  5. 親が審判を経験することで、野球を通して親子で一緒に成長できる

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少年野球の審判の役割は常に公平にジャッジすること

少年野球の試合をするうえで審判は欠かせない存在です。まずは審判の役割などについて解説します。

少年野球の審判の役割は?

A. 少年野球の審判は試合の責任者として公平にジャッジすることがもとめられます。必ず静止してプレーを見て、声をあげる「コール」と「ジェスチャー」でジャッジすることが必要です。

公式戦は各都道府県の野球連盟に所属している公認審判が担いますが、練習試合では親が審判をすることが多いです。野球経験がなくても、ルールを知っていれば審判はできるので安心してください。審判は球審1人と塁審3人の「4人制」が基本ですが、人数が足りないときは3人制や2人制ですることもあります。球審は必ずいなければなりませんが、塁審は最低1人いれば試合は可能です。

 審判の役割はジャッジだけじゃない!

試合を円滑に進めるために、ジャッジ以外にも審判に任されている役割があります。たとえば、スコアボードの確認や夏場の熱中症対策の給水タイムなどの管理も審判の役割です。とくに熱中症対策では15分おきに水分補給の時間を設けるなど、選手や審判自身の体調を管理することが大切です。

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審判の立ち位置と担当する範囲は?

A. 審判は、送球、走者、野手が一体として見える位置や角度に立つことがポイント。走者の有無やアウトカウントによって適切な立ち位置は異なりますが、まずは4人制の基本ポジションを覚えておきましょう。

参考:「試合で使える野球審判のしかたとルール」(西東社)参考:「試合で使える野球審判のしかたとルール」(西東社)

走者の有無で立ち位置は変わります。試合開始のときや走者がいない場合は基本ポジションに立ちますが、走者がいるときは塁審の立ち位置が変わります。一塁と三塁の塁審は、ベースから3~4mの場所まで近づきます。二塁塁審は走者がいる場合、内野に入って二塁ベースから3mほど離れた一、二塁間、または、二、三塁間のどちらかに寄った場所に立ちます。

3人制や2人制のときはどうするの?

3人制では球審、一塁塁審、三塁塁審が基本ポジションに立ちます。基本的には、球審は内野、一塁塁審がセンターからライトまでの外野、三塁塁審がセンターからレフトまでの外野を担当します。2人制は球審と一塁塁審が基本ポジションに立ち、球審が内野とセンターからレフト寄りの外野を、一塁塁審がセンターからライト寄りの外野を担当します。

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少年野球の試合は球審と塁審が各ポジションのジャッジをする

球審と塁審の役割や守備ごとのジャッジポイントを覚えておきましょう。

球審の役割は?

試合開始と終了のコール、ストライクかボールかの投球判断、ボークの判定、選手交代やタイムのコール、打者のジャッジ、ファウルボールの確認などです。ストライクゾーンを見極めるには、投手が投球ポジションに入ったら体を動かさずにボールを注視しましょう。

参考:全日本軟式野球連盟競技者必携参考:全日本軟式野球連盟競技者必携

ストライクゾーンの高さは、肩の上部とベルトの中間点から膝頭の下まで。投球がホームベースのどこか一カ所を通っていればストライク。ホームベースを通過するときは高さをキープしていなければなりません。ストライクゾーンは打者がボールを打ちに行く瞬間のボールの位置で判定。少年野球の場合は腰を下げて、子どもの体格に合わせて目線の高さを調節する必要があるので少し難しいです。

球審の装具は?

球審は安全のために、マスク、上半身につけるプロテクター、膝下を守る「レガース」と急所を守る「ファウルカップ」を着用します。

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塁審の役割は?

A. 走者のジャッジ、ファウルボールの見極め、タイムのコール、ボークの判定などです。

プレーが良く見える最も適切な距離と角度に立ち、判定を早まらずにプレーが完了するまで待ってからジャッジします。必ず止まって注視することがポイントです。動いてしまうと、選手の動きやボールの位置をしっかり把握することができません。

審判のジェスチャー


球審塁審
ストライク拳を握り、右ひじを肩より上に上げて、腕を45度振る
ボールコールのみでジェスチャーはしない
ボールカウント手を目線の位置に上げ、右手でストライクの数、左手でボールの数を示す
フェア一塁側はマスクを外し、マスクを持った左手でフェア地域を指す
三塁側もマスクを外し、右手でフェア地域を指す
打球が内野の場合、一塁塁審は右手、三塁塁審は左手フェア地域を指す
打球が外野の場合、外野側に体を向けて、一塁塁審は左手、三塁塁審は右手でフェア地域を指す
ファウルマスクを外して両手を広げて上げる両手を広げて上げる
アウト右手の肘から先が地面と垂直になるように曲げて拳を握る
セーフ両手を地面と平行にして横に広げる
タイム両手を広げて上げる

※「フェア」以外はコールがあります。

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試合をジャッジするポイント

試合をジャッジするときのポイントを、選手のポジションごとにまとめてみましょう。

投手をジャッジするポイント

捕手からのサインを見るときや投球の際に、軸足がピッチャープレートについているかを確認しましょう。ボークかどうかの見極めも重要です。ボークとは、走者がいるときの反則行為のことをいいます。ボークと判定される動作には10種類以上のパターンがあるので覚えましょう。

ボークの種類とは!?

  • 投球を途中でやめる
  • 投球のためのセットポジションに入ってから完全に静止しないで投げる
  • セットポジションに入ってから肩をひねるなど首から下を動かす
  • 走者がいるときに一塁や三塁に偽投する(二塁への偽投は大丈夫)
  • 走者がいない塁にボールを投げる(盗塁の場合は投げてもよい)
  • 投手板に軸足を触れずに投球する
  • 牽制球を投げるときに送球する方向に足を踏み出さずに投げる
  • 投手板に足がついているときにボールを落とす
  • 打者の準備ができていないのに投球する
  • 打者の方を見ずに投球する
  • 捕手からボールを受け取ってから12秒以内に投げない ※一部紹介

打者をジャッジするポイント

バッターボックスに入ってから反則行為がないかジャッジします。バッターボックスから足が出ていないか、捕手の守備妨害をしていないかを確認しましょう。死球(デッドボール)や、途中でバットを振るのをやめる「ハーフスイング」の判断も気を付けなければならないポイントです。

走者をジャッジするポイント

盗塁の場面ではベースの内側に入ってプレーの正面から、本塁でのクロスプレーは手やボールの位置が見える場所から見てジャッジすることが大切です。走塁の際に野手の守備妨害になっていないかどうかも見ます。打者が一塁を踏んでファウル地域に駆け抜ける「オーバーラン」や、飛球(フライ)が上がったときに走者がいったん塁に戻ってから走り出す「タッチアップ」などにも注意しましょう。

野手をジャッジするときのポイント

打球をグラブで掴んで完全に捕球したのを確認することが大切です。守備の際に走者の邪魔になるような走塁妨害になっていないかどうかも注意して見ましょう。

打球をジャッジする際に注意すべき4つの「トラブルボール」

  1. ライン際の打球
  2. 直接捕球か間接捕球(ワンバウンド)の見極め
  3. 体を後ろに向けた状態での捕球
  4. 複数の野手による捕球

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フォーメーションは走者の有無やアウトカウント、打球の方向によって変わる

審判は走者の有無やアウトカウント、打球の方向によって動き方が変わります。1つのボールを2人で追わず、審判同士が打球の方向や走者の動きに合わせて連動するフォーメーションで、塁が無人にならないようにカバーし合うように動きます。適切な動きでカバーするためには、まずそれぞれの審判が自分の担当範囲を把握しておくことが大切です。

走者の位置打球の方向フォーメーション
無走者二塁ゴロ球審:本塁一塁間の途中からファウルラインと平行に引かれている「スリーフットレーン」の手前まで、打者の後方を走る(打者が走路をきちんと走っているかを確認するため)
一塁塁審:一塁手が送球を捕るのを真横から見える位置(90度)に移動して一塁のプレーをジャッジ
二塁・三塁塁審:塁のプレーに備える
走者一塁左中間への打球三塁塁審:打球を追ってプレーが完了するまでその場にとどまる
球審:空いた三塁をカバー
一塁塁審:打者走者が一塁を踏んだことを確認後、本塁のカバー
二塁塁審:一塁走者が二塁を踏んだことを確認後、一塁と二塁のプレーに備える
走者三塁右中間への打球二塁塁審:打球を追い、深い打球の場合は手前で止まり見やすい角度からジャッジ
球審:本塁でのプレーに備える
一塁塁審:打者走者が一塁を踏んだことを確認後、一塁二塁のプレーに備える
三塁塁審:三塁でのプレーに備える。飛球の場合タッチアップを確認

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親が審判を経験することで、野球を通して親子で一緒に成長できる

親が審判をやることでどのようなメリットがあるでしょうか。また審判になるためにはどうすればよいのかも気になるところです。

親が審判をするのはなぜ大事なの?

A. もちろん試合を進行するために審判は不可欠な存在ですが、親が審判として試合に参加することで、子どもと一緒に野球を楽しみながら親子で成長できるからです。

家庭内で親子のコミュニケーションがとれ、野球を通じて親子の絆を深めることにもつながるでしょう。また、審判をすることで野球の知識を深めることもできます。

審判の知識をつけるためにはどうすれば?ルールブックはどこで買えばいいの?

A. ルールブックや審判のハンドブックなどを読んで、野球の基本や審判の技術の基本を覚えましょう。

JSBBが発行しているルールブックなどは、各都道府県の軟式野球連盟で購入できます。全日本野球協会の「審判メカニクスハンドブック」は公式ページから購入可能です。 テレビの野球中継を審判目線で見るなど、見方を変えて野球観戦してみるのもよいでしょう。また、試合のときは服装や立ち姿をきちんとするだけで、選手や監督に信頼感を与えられます。

牧野勝行さんからのメッセージ

少年野球の審判は、野球をやっていない人でもルールさえ覚えれば誰でもできます。試合の責任者でもあるので、審判自身の肉体的・精神的な健康管理をすることが求められますが、審判の役割は奥が深く、やればやるほど楽しくなるのが魅力です。野球を通じて子どもと一緒に成長できるので、お父さんだけでなくお母さんにもぜひチャレンジしてほしいと思います。

【プロフィール:牧野勝行(まきのかつゆき)】

1944年東京生まれ。東京都軟式野球連盟専務理事。小学生から軟式野球を始め、中学では墨田区のクラブチームに所属し、区内で1位に。高校卒業後に入社した食品会社の野球部に入部。セカンド野手として活躍後、20年間監督を務める。高松宮賜杯の関東大会に出場した経歴も。59歳で東京都軟式野球連盟の審判部長に就任し、数々の公式大会で審判と務める。平成27年度に東京都スポーツ功労賞を受賞。

イラスト:カワチハルナ

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白根理恵
白根理恵

本業は会社員の副業ライター。ジャンルを問わず、知らない世界にも無謀にチャレンジするのが唯一の強み。身につけたスキルはスキマ時間の活用能力。映画をこよなく愛する2児の母でもあります。

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