2021.07.28
習い事Q&A 古川有紀子

バイオリンの初心者向けおすすめ練習曲まとめ 定番曲11選と練習法

初心者向けのバイオリン練習曲のおすすめは? うまく弾けない時の練習法のポイントを解説。おすすめのバイオリン教本3選もご紹介します。4歳からバイオリンを始め、日米を行き来しながら音楽やリトミック教育を学び、CMや映画のサウンドトラックに多数参加するほか、講師としての経験も豊富なバイオリニスト、古川有紀子さんが動画付きで詳しく解説します。

今日のポイント

  1. バイオリン初心者が練習曲でトレーニングをする意味は?
  2. 【初級編】初心者でも簡単に弾けるおすすめ練習曲3選
  3. 【中級編】初心者のステップアップにおすすめの練習曲3選
  4. 【発展編】基礎技術や特定の技術の上達のために練習すべき教本3選
  5. その他のおすすめ練習曲2選
  6. 「練習曲がうまく弾けない」「モチベーションが続かない」時のポイント
  7. おすすめのバイオリン教本3選

バイオリン初心者が練習曲でトレーニングをする意味は?

バイオリンの練習曲には様々な形があります。初心者のお子様は、教本に沿ってレッスンを進めていくのが一般的です。

教本の中には親しみやすい童謡などの練習曲が沢山組み込まれており、簡単な音階練習や運弓練習も曲に合わせて取り入れられているため、基礎練習を加えながら楽しく技術を身につけることができるでしょう。

中級以上のレベルになるとどうなるの?

教本の中で取り組む曲の難易度が上がり、基礎技術を磨くためのトレーニング教本を使うようになります。

基礎的なトレーニング教本は、練習曲とは違って、左指の動きや右手の運弓などに特化した訓練も書かれており、その時々の課題に合わせて使います。

永遠と続く指練習やボーイング練習を苦痛に感じるお子様もいますが、音程を確実にし、指一本一本の強化を図り、右手の運弓を確実にするためにはとても重要な練習です。

バイオリンの基礎練習はスポーツでいう準備運動のようなものです。しっかりと身体や指を温めた後に練習曲に取り組むと、不思議と指の動きがスムーズになり、より強い達成感を感じられるでしょう。

それでは初心者向けの練習曲から紹介します。

【初級編】初心者でも簡単に弾けるおすすめ練習曲3選

キラキラ星


世界中で愛唱されている「キラキラ星」は、お子様が初めに取り組む練習曲として最も適しています。テーマ曲だけではなく、リズムをつけた変奏曲で何通りも練習を重ねることができます。

かえるの合唱

19世紀のドイツの童謡を原曲とする「かえるの合唱」は、日本の子どもたちにとても親しまれている唱歌です。

曲の流れが音階になっているため、左指の動きがわかりやすく、音譜を読む練習にも適しています。また歌のように輪奏を楽しめる練習曲です。 

こぎつね


「こぎつねこんこん山の中……」という歌詞で親しまれる、ドイツの教育家エルンスト・アンシュッツによって作曲された子ども向けの楽曲です。原題は「きつねよ、お前はガチョウを盗んだね」。日本では文部省唱歌として音楽教科書にも載っています。

この練習曲では、最初の2曲とは違い、弦の移動や弓を持ち上げた返しなどの技術が練習内容に加わります。

【中級編】初心者のステップアップにおすすめの練習曲3選

ガヴォット


フランソワ=ジョセフ・ゴセック作曲のバイオリンのための愛らしい小曲で、初級の短い練習曲とは違ってしっかりと構成された作品です。

軽快な踊りのような旋律でスタッカートから始まり、優雅に歌い込むカンタービレ、そして右指で弦を弾くピチカートなど、新しく学ぶ技術が満載の曲です。

狩人の合唱


ウェーバー作曲のオペラ「魔弾の射手」の第3幕で歌われる合唱曲をバイオリンに編曲した作品です。このオペラの舞台は射撃大会。愛する恋人と結婚をするために主人公はこの射撃大会で優勝をしなければなりません。ライバルとの射撃大会、さて結果はどうなるのか!

音楽には物語があります。子どもたちはこのリズミカルな曲を通して、表現することを身につけます。「今撃ってるのかな?」などと想像を膨らませながら演奏を楽しめるでしょう。

メヌエット


ベートーベン作曲「6つのメヌエット」の中の第2番。元はオーケストラ曲として作曲されましたが、第2番はその美しい穏やかな旋律から6つの作品の中で最も愛されており、ピアノやバイオリンにも編曲され、小曲として演奏されています。

付点の優雅なリズム、そして滑らかな長いスラーで旋律を奏でるのがとても難しく、運弓の練習にも適しています。こちらの作品は分かりやすく3部形式、A-B-Aで作曲されており、AとBの違い、など楽典的な知識の勉強にもなる曲です。

【発展編】基礎技術や特定の技術の上達のために練習すべき教本3選

セヴシック バイオリン教本


バイオリンの基礎教材として世界中で使われているバイブル的教本です。左手の運指やアルペジオ、重音、など様々な用途に分けられて構成されており、全部で10巻程出版されています。

その時々に必要な基礎練習を抜粋して練習をすることをおすすめします。お子様はまず1巻から、丁寧に左手の強化へと取り組みましょう。

フリマリー音階教本

こちらは、最初の音階教本としておすすめの教本です。音階練習は全ての演奏家に重要な練習です。音階教本は、各調の音階を身につけ、音程を確実にすることを目的とする教本です。

始めたばかりのお子様は教本に組み込まれている音階練習で十分ですが、中級以上になると「音階教本」を使用して、様々な調の音階に取り組みます。練習曲の調に合わせて練習をすることで、曲の中の音程も確実になり、指の運びもスムーズになります。

ホーマン バイオリン教本

こちらの教本は、運弓に特化した教本です。短い曲調になっているため、基礎練習!という見た目ではなく、二重奏なども楽しみながら練習に取り組めます。

弓の使い方に細かい指定がある為、弓を動かす速さ調整や滑らかなスラー、短く弾くスタッカートなどの練習に役立ちます。

その他のおすすめ練習曲2選

ユーモレスク

1894年チェコの作曲家アントニン・ドヴォルザークによって作曲されたピアノのための小曲集「8つのユーモレスク」の中の1曲です。こちらは名バイオリニスト、クライスラーによってバイオリンに編曲されています。

温かみのあるリラックスした旋律から始まり、哀愁を感じさせる中間部。音楽的表現力を学ぶのに適している曲です。クライスラー編曲の原作は難易度が高いですが、初心者から取り組めるようにアレンジされたものがあります。お子様の発表会などに向けて長期的に取り組める曲です。

ハンガリー舞曲第5番

ドイツの作曲家ヨハネス・ブラームス作曲「ハンガリー舞曲集」の第5番。ピアノ連弾として作曲されましたが、管弦楽用に編曲されたこの第5番はバイオリンの楽曲としてもとても人気です。

ジブシー音楽に基づいて作曲されており、テンポの暖急やリズムの変化が多く、お子様からもかっこいい!と、とても人気です。発表会やコンクールの課題曲としても使われています。

「練習曲がうまく弾けない」「モチベーションが続かない」時のポイント

練習曲は中級レベルから難易度が急に上がる為、初級では次々と進めた練習曲が思うように進まなくなくなり、挫折しそうになるお子様もいらっしゃいます。そんな時に試して頂きたい練習方法をご紹介します。

5分の基礎練習!

基礎練習はちょっと苦手だなと感じるお子様でも、練習時間の最初の5分程度でしたら時計とにらめっこをしながらでも取り組めます。練習曲に合わせて左手、右手に特化した基礎練習をほんの少し取り入れてみましょう。

少しの時間でも繰り返し練習することで音程や指の強化など、基礎力が上がり、練習曲が弾きやすくなります。基礎練習は量よりも質です。ダラダラと沢山取り組むより集中して徹底的に練習することをおすすめします。

部分的練習

曲の練習に取り組む際、曲の始めから終わりまで通して弾く練習をしてしまうお子様が多くいらっしゃいます。これでは常に同じ箇所でつまずき、なかなか上達できません。

あらかじめ練習が必要な箇所を確認し、その箇所ごとに左手、右手、と分けて練習を重ねることが重要です。今日はここが出来たから明日は次の場所、など部分的に練習をすると時間も掛からず負担も減ります。

曲を通して弾くのは練習の最後に一度で十分でしょう。

録音をしてみよう

なんだかうまく弾けないな……という日々が続き、嫌気がさしたときに有効なのが、ご自分の演奏を録音することです。録音したものを聴くと、意外と弾けているところがわかるなど、悪いところばかりではないことに気づき、モチベーションが上がります。

間違えている箇所の再確認にもなりますので、録音練習をおすすめします。緊張感もあり、楽しい!と感じるお子様もいます。

おすすめのバイオリン教本3選

そのほかにどんな教本の選択肢があるのか、ここでは3つおすすめを紹介します。

スズキメソード 鈴木鎮一バイオリン指導曲集

鈴木鎮一ヴァイオリン指導曲集 1[新版](CD付)(全音楽譜出版社)


世界中で使われている最も定番のバイオリン教本です。付属の模範演奏のCDを聞くことで耳からのトレーニングにもなり、ピアノ伴奏もついているので、伴奏と合わせて弾くこともできるのでおすすめです。

新しいバイオリン教本

新版 新しいヴァイオリン教本 1(音楽之友社)


バイオリン教授界を代表する兎束龍夫、篠崎弘嗣、鷲見三郎の三人によって作成された教本です。全6巻まであり、レベルに合わせて進んでいきます。

技術的な練習が多く含まれており、後ろの方の巻ではかなり難易度が高くなります。他の教本より進み方が早いため、ある程度練習に時間をかけられる方におすすめです。

篠崎バイオリン教本

篠崎バイオリン教本(1)改訂版(全音楽譜出版社)


段階的な練習に取り組めるように著者である篠崎弘嗣による作曲のエチュードがたくさん組み込まれていることが特徴です。模範演奏CDも別売りで販売されています。

音階や弓の練習がたくさん含まれており、技術的な説明も豊富なため、理論的に理解したい方におすすめです。

まとめ

おすすめの練習曲を動画つきでご紹介しました。基礎トレーニングにも励みながら、たくさんの練習曲に楽しく取り組んでいただきたいです。

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古川有紀子
古川有紀子

4歳よりバイオリンを始め、日本とアメリカを往き来しながら育ちました。これまでにバイオリニスト渡辺はるか、瀬戸瑶子、潮田益子に師事。ボストンのNew England Conservatory of Music卒業。リトミック研究センター認定資格取得。 クラシック音楽での演奏の傍ら、スタジオミュージシャンとしてCMやアーティストのレコーディングにも数多く参加しています。また、クロサワ音楽教室のバイオリン講師として後進の育成にも力を注いでいます(https://www.kurosawagakki.com/school/teacher/)。子どもの頃に夢中だった事は空想とダンス。自分の世界観で物語を作ったり歌ったりするのが大好きでした。

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