2021.07.28
習い事Q&A 古田寛幸

【基礎・応用】サッカーの自主練メニューを目的別・世代別に紹介。低学年~高学年まで

子どものサッカープレー上達のために、自主練のコツを初歩から説明します。この記事では、北海道コンサドーレ札幌で活躍した元Jリーガーであり、現在はオンラインサッカースクール「HFアカデミー」の代表を務めている古田寛幸さんが詳しく解説。低学年と高学年にレベルを分けて自主練ができるように、トレーニングメニューを紹介します。アカデミー用の動画も一部限定公開!

今日のポイント

  1. 【低学年向け・基礎】リフティングの自主練メニュー
  2. 【低学年向け・基礎】ドリブルの自主練メニュー
  3. 【低学年向け・基礎】パスの自主練メニュー
  4. 【低学年向け・基礎】トラップの練習メニュー
  5. 【低学年向け・基礎】シュートの練習メニュー
  6. 【高学年向け・応用】トラップ&パスの練習メニュー
  7. 【高学年向け・応用】ドリブルシュートの練習メニュー
  8. まとめ

【低学年向け・基礎】リフティングの自主練メニュー

リフティングはサッカーにおいてとても重要な基礎スキルです。基礎であるリフティングが上手くできないサッカー選手は存在しません。子どものときにひたすらリフティングの練習をしていた選手も珍しくありません。私もその1人です。

ここでは、低学年のうちにやっておきたいリフティングの自主練メニューを紹介します。

①ワンバンリフティング

低学年のお子様にとって、4号級のボールを地面に落とさず連続してリフティングをすることは簡単ではありません。筋力的にも関節的にも未発達なため、最初から安定したボールコントロールをすることは難しいでしょう。まずは、ボールの特徴を掴むことが大切です。

「この強さで蹴ったら、このくらい上に上がる」
「足のここに当てたらこっち側にボールがいく」

このように、抽象的でも良いので、ボールの特徴に慣れていきましょう。

そこでオススメなのが「ワンバンリフティング」です。

「ワンバウンドまでは地面に落としても良い」というルールのもと、リフティングをできるだけ続けていきます。ツーバウンド以上したら、最初からやり直しましょう。

②数増やしリフティング

リフティングは最初からたくさんやろうとすると、逆に上手くいきません。先を見すぎてしまいボールタッチがおろそかになりやすくなります。コツコツで良いので、ボールが足に当たる感覚を一回一回確実につかんでいきましょう。

子どもの感覚はとても敏感なので、リフティングの練習をすればするほどグングン成長していきます。その感覚を研ぎ澄ませてくれるのが、「数増やしリフティング」です。

1回リフティングするごとに、手でキャッチします。1回→キャッチ。1回、2回→キャッチ。1回、2回、3回→キャッチ。というように、キャッチするまでのリフティングの数を、少しずつ増やしていきます。

こうすることで回数の目標が明確になります。自分の能力の少し上を狙って練習できる方法のため、1回1回のボールタッチに集中しやすくなるでしょう。

・重点的に伸ばしたい項目
ボールを蹴る感覚
回数を重ねていく達成感

・準備するもの
4号級のボール
広いスペース

・進め方
回数を数えて新記録を狙いながら楽しんで練習する。
保護者が一緒に声を出して数えてあげると良い。

・ポイント
上手くできないと次第にイライラしてくることもある。
新記録が出たら頭をヨシヨシするなど思いっきり褒めることが重要。

【低学年向け・基礎】ドリブルの自主練メニュー

何度でも強調したいのは、低学年の選手には特に「サッカーを楽しむ」ということを重点的にトレーニングを組む必要があります。低学年の時点では結果にこだわる必要はありません。今回は楽しみながら行うドリブルの自主練メニューを紹介します。

動画を見てみましょう。

タイムアタック

※この記事で紹介する動画は、古田さんが代表を務めるオンラインサッカースクール「HFアカデミー」の動画を一部限定公開したものです。

コーンを並べて、ジグザグと隙間を縫うようにドリブルし、そのタイムを測ります。

最初はコーンを広めにとって難易度を下げます。慣れてきたら少しずつコーンとコーンの幅を狭くして、細かいタッチが求められる設定に変えていきましょう。そうすれば、段階的に能力をアップさせることができ、加速的にドリブルが上達していきます。

この自主練を定期的に行うことで、試合中のドリブルにも変化が出てきます。相手に囲まれても細かいタッチで抜き去ることができたり、緩急をつけたドリブルで相手を翻弄したりする「ドリブラー」を目指しましょう。ドリブルの上達だけでも、チーム内で脅威的な存在感を発揮することができます。

この練習方法は、1人で練習しても、さっきより速くできたか?遅かったか?は体感で分かります。友だちと競争しても良いでしょう。保護者や友だちに時間を計測してもらい、ゲーム形式にすれば、楽しみながらドリブルの技術を向上させることができます。

・重点的に伸ばしたい項目
細かいボールタッチ
スピードの変化

・準備するもの
4号級のボール
コーン、もしくはマーカー
ストップウォッチ

・進め方
1人で行う場合はコーンの数や距離を調整し、少しずつ難易度を上げていく。
協力者がいる場合はリレー形式にしたり、競争したりして、楽しみながら行う。

・ポイント
焦ってボールコントロールを失ったり、コーンに当たって遅くなったりしてくるので、細かいボールタッチとスピードの緩急を意識する。

【低学年向け・基礎】パスの自主練メニュー

団体スポーツであるサッカーにおいてパスはとても重要なスキルです。たった1人のドリブルだけで簡単に点が取れるほど、サッカーは甘くはありません。味方と連携して丁寧にボールを繋ぐことで、ゴールに迫るシーンを爆発的に増やし、シュートを決めるチャンスを増やすことができます。ドリブルとパス両方のスキルを使いこなせるようになって初めて、一人前のサッカー選手になることができます。

味方とのコンビネーションからのゴールは、1人でドリブル突破してゴールを決める感覚とは異なる爽快感があります。

ここではパスの基本的な自主練方法、パスをする際、押さえておくべきポイントを紹介します。動画を見てみましょう。

インサイドパス

サッカーで最も使うパスの方法、インサイド(足の内側)パスです。なぜインサイドパスを重点的に行うかというと、足の構造上、インサイドが最も「面」を作りやすく、キックが安定するからです。

インステップ(足の甲)やアウトサイド(足の外側)の練習もありますが、難易度が高く、パススキルとして最初に向上させるべきポイントではありません。

まずはパスの基本、インサイドパスを正確に蹴ることができるように数をこなしていくことが重要です。パスはボールを蹴った数だけ上達します。プロの目から見れば、たくさんボールを蹴っている選手と、そうでない選手はひと目で分かります。

ぜひ、サッカーボールを身近な遊び道具として、低学年のお子様に与えてあげましょう。親子でパスし合えば、コミュニケーションツールにもなります。パスを交換するだけで、知らない子と友だちになれたりもします。パスは、言葉のいらない最高のコミュニケーション方法です。

・重点的に伸ばしたい項目
思ったところにボールを蹴る技術
キックのフォーム

・準備するもの
4号級のボール

・進め方
1人で練習する場合は、継続的にボールが自分のところへ跳ね返ってくる壁などがある場所で行うと良いでしょう。
協力者がいる場合は、近い距離のパスから始め、少しずつ距離を伸ばしていきましょう。

・ポイント
軸足を必ずボールの真横に置く。
蹴りたい方向へ足の内側を向ける。

【低学年向け・基礎】トラップの練習メニュー

トラップは全てのプレーの始まりです。パスやドリブル、シュートをするときにも、まずは自分の足元にしっかりトラップできなければ、どんなプレーも上手くいきません。サッカーの上級者であればあるほど、このトラップの重要性を理解しています。

ここでは低学年に適したトラップの練習メニューを提案していきます。動画を見てみましょう。

トラップ「インサイド」

非常にシンプルです。相手に蹴ってもらったボールをインサイド(足の内側)でトラップします。まずはグラウンダーのパスから。慣れてきたら浮き球を蹴ってもらい、トラップしましょう。

パスと同様、最初からインステップ(足の甲)やアウトサイド(足の外側)でのトラップは必要ありません。基礎中の基礎であるインサイドからスタートします。土台がなければその上に何を積み上げても崩れやすくなるため、低学年では徹底的な土台作りに励みましょう。

おすすめしたいのは、半径2メートル程の円に囲まれている状態をイメージし、その範囲内にボールをトラップすることです。

「トラップしたボールが自分の足元から2メートル以上離れたらアウト」とイメージしてトレーニングしましょう。足元にボールを止められない=相手に奪われてしまうため、まずはしっかり足元にピタリとトラップできるようになるまで、ひたすら相手に蹴り続けてもらいます。

サッカーは想像力が大切です。いかに頭に思い描いたイメージを、プレーで表現するか。これが重要です。自分の足を柔らかいクッションだと思いながら、転がってくるボールを優しく包み込んであげましょう。

・重点的に伸ばしたい項目
思ったところにボールを止める技術

・準備するもの
4号級のボール

・進め方
1人で行う場合は、リフティングを頭上高くまで蹴り上げ、地面に落ちてくるボールをトラップする。
協力者がいる場合は、近い距離からパスを出してもらい、それをトラップする。
少しずつ距離を伸ばしていき、最終的には浮き球のパスを出してもらい、トラップする。

・ポイント
ボールの軌道をよく観察する。
半径2メートルの円に囲まれていることをイメージする。
自分の足がクッションのように柔らかくなったイメージを持つ。

【低学年向け・基礎】シュートの練習メニュー

シュートはまさに最終的なゴール地点です。シュートが決まらなければ試合に勝つことはできません。いくら良いドリブルをして、綺麗にパスを繋いで、華麗なトラップができたところで、シュートがゴールの枠を捉えなければ、「ノーゴール」です。

ここでは低学年に適したシュート練習を提案していきます。動画を見てみましょう。

シュート「低学年」

低学年のシュート練習で複雑なことをする必要はありません。2人1組で行い、1人はゴール方向に構え(10番)、もう1人はゴールを背にして構えます(8番)。10番が前方の8番へパスを出し、8番は斜め45度、もしくは真横にパスを返します。

自分のところにパスが返ってきた10番は、ワンタッチかツータッチでシュートを打ちましょう。それを右足、左足、両足で行います。

シュートはまず「枠に入れることだけ」を考えましょう。シュートがゴールの枠に入れば、最悪キーパーが弾いて誰かが押し込んでくれる可能性が試合中はありますし、コーナーキックになる可能性もあります。

しかし、ゴールの枠を外れてしまうと、ノーチャンスです。

強さよりもコントロールを意識し、インパクトの瞬間は、ボールの芯(ど真ん中)に当てることを強く意識してキックしましょう。ボールを蹴る箇所は、インサイド(足の内側)、インステップ(足の甲)がベターです。

・重点的に伸ばしたい項目
シュート精度
足の振り方
身体の使い方

・準備するもの
4号級のボール
ゴール

・進め方
シュートは何度も繰り返し蹴ることが重要。たくさん蹴ることで、どのような蹴り方をすればボールが遠くに飛ぶのか、思った方向に飛んでいくのか、が少しずつ分かってきます。適切なアドバイスをくれるコーチが横についてくれるとベスト。

・ポイント
軸足をボールの真横に強く踏み込む。
手を大きく振り上げ、全身の力を上手く使って蹴ること。
インパクトの瞬間は力みすぎず、ボールをしっかり見て蹴ること。

【高学年向け・応用】トラップ&パスの練習メニュー

低学年ではパスならパス。トラップならトラップと、一つのことに意識を取られてしまう傾向がありますが、高学年になってくると少しずつ複数のスキルを組み合わせたプレーができるようになってきます。

ここではトラップからパスまでの一連のプレーをスムーズに行うことができるように、人とコーンを絶妙な距離感で配置し、トラップとパスを繰り返していきます。動画を見てみましょう。

パス&コントロール

コーンを計8つ配置し、対面するコーンの間を縫って目の前の相手にパスを出します。

11番がボールを持っている時は対面する9番は正面に入り、11番からパスを受けます。

パスを出した11番はすぐに反対側のコーンの間に移動し、パスを受けた9番もファーストタッチ(最初のトラップ)で反対側のコーンの間に移動します。

今度は9番が11番にコーンの間を縫ってパスを通し、9番は反対側のコーンの間に移動します。パスを受けた11番もファーストタッチで反対側のコーンの間に移動します。

これを繰り返し行い、右回り、左回り両方行います。パスはコーンに当たらないように、トラップは次にパスを出しやすいところへ、一発で置くことを意識します。

・重点的に伸ばしたい項目
パスの精度
トラップの正確性
パスを出した後の動き出し

・準備するもの
4号級のボール
コーン

・進め方
右回り10周、左回り10周など回数を決めて、1つ1つのパスを集中して行う。
コーンに当たった時点でふりだしに戻るなど、パスの精度とトラップの精度に徹底的にこだわる。

・ポイント
集中力
地味な練習でも重要だと捉えて行う
足の面をしっかり作って、正面の相手に足の内側を向けてパスを出す。

【高学年向け・応用】ドリブルシュートの練習メニュー

シュート練習は試合を想定して行うことが重要です。試合で止まったボールをシュートする状況はなかなかありません。余裕を持って蹴ることもなかなかできません。

低学年は、まずボールをしっかり蹴れるようになることが重要ですが、高学年はより試合で起こりうるシチュエーションに対応できるトレーニングを行いましょう。

ここではコーンを複数設置し、コーンをドリブルで交わしてからのシュートを練習を紹介します。動画を見てみましょう。

ドリブルシュート

コーンの数や配置は自由に設定します。オススメは4つくらいがベストです。右へ左へとコーンを交わしてから、ゴールを狙ってシュートを打ちます。ドリブルからシュートまでスムーズに行えるように、ドリブルをしながらシュートまでの道筋をイメージしておきましょう。

特に、最後のコーンを交わしてからシュートまでを素早く行うよう意識しましょう。試合では、シュートを打つ瞬間が、最もディフェンスによる必死のブロックを受けるタイミングだからです。華麗なドリブルで相手を交わしても、最後の最後に止められてしまったら全てのプレーが水の泡です。

シュートをゴールポストの枠内に飛ばしてゴールを決めることがサッカーの目的です。ドリブルはゴールを決めるための手段に過ぎません。できるだけ最高な状態でシュートを打てるように、ドリブルのコース、緩急、タイミングを見極めていきましょう。

・重点的に伸ばしたい項目
ドリブルのコースを瞬時に見つけること
シュート精度
ドリブルからシュートまでのスムーズさ

・準備するもの
4号級のボール
コーン
ゴール

・進め方
ドリブルシュートの練習は、ゴールに向かって正面、右斜め45度、左斜め45度の3方向から行う。
右足・左足、両足で練習するのがおすすめ。

・ポイント
ドリブルからシュートまでの流れをスムーズに行う。
ドリブルとシュートを分離しないこと。
ドリブルをしながらシュートするまでのイメージをしっかりと持つ。

まとめ

低学年向けの基礎的なメニューから、高学年向けの複数の技術を要する練習メニューを紹介しました。サッカーは、技術を身につけるための練習は凄く地味であることが多いです。子どもにとって飽きやすいメニューや集中力が続かないメニューは事実多いでしょう。

しかし、プロサッカー選手は毎日このような地味な練習をひたすらに続け、改善を繰り返しているのも事実です。決して驚くようなトレーニングやアクロバティックなプレーをしているわけではありません。トラップ、パス、シュート……。これらの基本技術を徹底的に極めた選手がプロの世界で活躍しています。

幼少期からいかに向上心を持って淡々と目の前の練習をこなしていけるか、「もっと上手くなりたい」という情熱を持って練習に取り組めるかが重要です。良い内容の練習をしていても、やる気がなければ上達しません。技術とメンタルは切っても切り離せないものであり、同時に向上させなければならないポイントであることを意識して練習に取り組みましょう。

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古田寛幸
古田寛幸

オンラインサッカースクール「HFアカデミー」代表。8歳離れた兄の影響でボールを蹴り始め、地元のサッカー少年団に入った。中学、高校は北海道コンサドーレ札幌のアカデミーに所属し、世代別日本代表に選ばれ、海外遠征を何度も経験。当時チーム初の飛び級で高校3年生時にトップチームへ昇格。その後数々のチームを渡り歩き、J1、J2、J3全てのカテゴリーでプレーした。

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