2022.01.14
習い事Q&A みらのび編集部

デジタル教科書の導入で授業はどう変わる? メリット・デメリット・学習効果

時代や環境の移り変わりに足並みを合わせるように、子どもたちが学校の授業で使用する教科書や教材も変化します。間もなく本格的に導入される「デジタル教科書」は、授業に何をもたらし、どのような学びを実現するのでしょうか? 現状と展望について紹介します。

目次

  1. 全国の小中高に導入される「デジタル教科書」とは?
  2. 「紙の教科書での学習」と「デジタル教科書での学習」の違い
  3. デジタル教科書の導入開始時期について
  4. デジタル教材を取り入れているおすすめの習い事教室
  5. まとめ

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全国の小中高に導入される「デジタル教科書」とは?

文部科学省は、2024年度から「デジタル教科書」を本格的に導入することを目指しています。

昨今は、生徒に対して、1人1台ずつパソコンやタブレットなどが整備されつつあります。数年後、子どもたちはその端末で、デジタル版の教科書を使いながら授業に臨むようになります。

デジタル教科書の種類とは?

従来の紙の教科書が電子化された「デジタル教科書」は、その内容に応じて3種類に分かれています。

「朝日新聞EduA(エデュア)」の記事「デジタル教科書で何ができる? 教員の感じたメリットと課題、可能性」は、デジタル教科書の可能性や課題について触れ、新たな教材の種類に関して下記のようにまとめています。

「1つは教科書がデジタル化された『学習者用デジタル教科書』、2つ目は動画資料やアニメーション、ワークシートなどの教材がついた『学習者用デジタル教科書・教材』、3つ目は教員が使う補助教材『指導者用デジタル教科書』」

そして、どのパターンもタブレット端末などのモニターを通じて内容を確認すること、さらにはスマートフォンのように指先で画面を拡大することや、タッチペンを使って文字を書き込むことができると続けています。

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デジタル教科書のメリットや学習効果は?

デジタル教科書について考えられるメリットや学習効果を、要素ごとに見てみましょう。

・文章や写真の拡大表示

画面に触れることで、文章や写真、図形などを容易に拡大表示することができます。情報理解を深めるとともに、授業中の発表時には強調したい部分を拡大して示すこともできます。

・音声や動画を通した学びの充実

外国語の発音、文字の書き方、立体の回転など、実際の発声や会話の様子、動画によるレクチャーを見聞きすることで、理解力や表現力がより高まります。

・教科書のカスタマイズ

ペン機能を通じて、画面上への書き込み、各色のマーカーによる強調、画像やリンク先の挿入が可能。自分好みに教科書をカスタマイズでき、学習意欲向上につながります。

・何度でもトライできる

紙の教材との大きな違いの一つは、自身が記入した文字や線、記号などの書き直しが何度でも可能であること。試行錯誤しながらも、間違いを恐れることなく、積極的にトライすることができます。

・データによる学力分析

保存されたデータにより、学習進捗や理解状況を確認することができるため、生徒一人ひとりの学力分析も可能になります。

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デジタル教科書のデメリットは?

一方、デジタル教科書にもデメリットがないわけではありません。どのような懸念点があるかをまとめました。

・体調に悪影響を及ぼす懸念

手元でデジタル端末を使用し、画面を凝視することによる目の疲れは懸念事項の一つ。視力の低下も不安要素といえるでしょう。

・学習状況の確認頻度の低下

パソコンやタブレットを起動しなければ、デジタル教科書は開くことができません。従来の紙の教科書やノートにひと手間加わることで、保護者が子どもの学習状況を確認して把握することが難しくなる可能性もあります。

・セキュリティ対策が不可欠

端末の紛失やハッキング被害による個人情報の漏洩は、大きな問題になりかねません。また、有害サイトへのアクセスを禁じるアクセス制限やセキュリティ対策も万全を期す必要があります。

・費用負担の課題

デジタル教科書導入に伴い、大きなデメリットの一つが費用面でしょう。学校側のサポートだけでなく、各家庭にとっては、端末の故障や損壊の場合に修復費用がかかる可能性もあります。

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「紙の教科書での学習」と「デジタル教科書での学習」の違い

文科省が2020年3月に発表した「デジタル教科書の効果・影響等に関する実証研究事業」の報告書では、授業を終えた教員のコメントを紹介しています。

「デジタル教科書を使った授業ではどうしても手元の画面のほうに子どもの集中がいってしまうので、調べ活動のときはよいけれど、ほかの人の考えを聞くときや教師のほうに注目してほしいときは、話し手のほうを見るといった、切り替えが大事だと感じた」

紙の教科書とは異なり、デジタルの場合は授業中の多くの時間帯で指先による端末の操作へ意識がいく傾向があるようです。

また、2021年5月、当時の萩生田光一文科大臣(現・経済産業大臣)は、朝日新聞のインタビューで「紙や活字文化は大事で、デジタル教科書に全くなじまない教科もある」との見解を述べています。紙とデジタルの特長を見極めつつ、それぞれの欠点を補い合う環境の整備が必要になりそうです。

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デジタル教科書に関連する環境の変化

文科省が「GIGA(ギガ)スクール実現推進本部」を設置したのは、2019年12月でした。以来、新型コロナウイルスの感染拡大も相まって、教育現場におけるデジタル化は急速に進むみ、同時にデジタル教科書の導入に向けた取り組みや環境の整備も整ってきました。その現状を紹介します。

GIGAスクール構想

「GIGA」という言葉は、「Global and Innovation Gateway for All」(すべての児童・生徒のための世界につながる革新的な扉)を意味しています。「GIGAスクール構想」とは、校内 LANを含む高速大容量ネットワークを整備しつつ、児童や生徒の一人ひとりが端末を持ち、十分に活用できる環境づくりを目指した文科省の取り組みを指します。

2021年10月に同省が発表した「端末利活用状況等の実態調査(令和3年7月末時点)(確定値)」によると、国内の全1812自治体等のうち、1744の自治体等(96.2%)で学習者用端末の整備が済んでおり、今や小学校、中学校をはじめ、大部分の自治体の公立校においてその利活用が可能な状態になっているといいます。

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学習用デジタル教科書の開発推進

デジタル教科書の開発状況や浸透具合については、文科省の「デジタル教科書に関する制度・現状について」とともに、小学校用、中学校用の「教科書目録」という資料にその数値が詳しく掲載されてています。

デジタル教科書の発行率に着目すると、2019年度に約20%(319点中、デジタル版は64点)しかなかった小学校用は、2020年度では約93%(305点中、287点)へと数字を飛躍させています。

同様に中学生用も、2020年度は約25%(159点中40点)だったその割合を、2021年度は約95%(145点中138点)まで拡大させました。GIGAスクール構想の着実な推進とともに、デジタル教科書も目覚ましい勢いで開発と浸透が進んでいることがわかります。

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デジタル教科書の導入開始時期について

文科省は2020年10月に「教育のデジタル化に関する主な取組について」という資料を発表。そのなかの「『GIGAスクール構想』の実現ロードマップ(ソフト面のイメージ)」によると、2024年度の「学習者用デジタル教科書・教材」の欄に、「小学校の教科書改訂を契機とした本格導入」と明記されています。

文科省検定済教科書は、小学校用、中学校用ともに原則で4年ごとに改訂されることになっており、上記のとおり、2024年度に小学生用の内容が大幅に更新される予定となっています。つまり、GIGAスクール構想を推し進めながら、このタイミングでのデジタル教科書の導入が検討されています。

萩生田前文科大臣は2021年5月の朝日新聞のインタビューで、2024年度に全面移行するのではなく、「紙とデジタルをしばらくは併用するのが望ましい」と述べており、今後の展開が注目されています。

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デジタル教材を取り入れているおすすめの習い事教室

「デジタル教科書」の本格導入の動きに伴い、デジタル教材を使用する習い事のスクールも登場しています。習い事つきの民間学童の「ウィズダムアカデミー」では「そろタッチ」というデジタル教材を使い、算数的な思考力を伸ばしています。

そろタッチ ウィズダムアカデミー

「そろタッチ」とは、そろばんの仕組みをiPadで応用した暗算学習法で、最新の学びのスタイルとして注目されています。

自宅では動画を見ながら子どもだけでも学習を進めることができ、教室では学習成果の披露や、アプリを使ったゲームで友達との競い合いや協力を楽しむことが可能。GIGAスクール構想において必須のアイテムといえる、タブレット端末を用いた学習の習慣化を適切な形で促します。

対象年齢は年長~小学生(教室によって異なります)。ヘッドホンで音声を聞き、画面上で指を動かしながら集中して計算を進める子どもたちの姿が印象的です。教室では、アプリの学習歴から自動的に作成されたペーパーテストに臨むこともできます。

・そろタッチ ウィズダムアカデミー
URL:「そろタッチ ウィズダムアカデミー」教室一覧
対象:年長~小学6年生
コース&料金:年長~小学生|9900円 など
※詳しくは教室にお問い合わせください

関連記事:小学生のプログラミング学習向け教材10選 学習の始め方やおすすめの教室も解説

まとめ

将来的には、大学入試がCBT化(Computer Based Training、またはTestingの略。コンピュータを利用した学習、テスト)していくといわれています。学校や家庭における日々の学びはもちろん、未来に向けた学習方法を習慣化するうえでも、適切なタイミングでGIGAスクール構想やデジタル教科書への適応力を養っておきたいところです。子どもの着実な学びを支えるためにも、時代や環境の移り変わりに合わせて変化する教育のあり方をできるだけ把握しておきましょう。

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みらのび編集部
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