漢検のレベル・合格率一覧 - 級ごとの勉強法やおすすめ問題集を紹介
2020年度は140万人超の受験者がいた漢検。3歳から102歳と子どもから社会人まで幅広い年齢層が受験しています。この記事では、漢検の公式情報を中心に、各級のレベルの目安やおすすめの勉強法、問題集、習い事などを紹介します。
目次
- 漢検の受験級について
- 漢検の級ごとのおすすめ問題集
- 漢検対策におすすめの習い事
- まとめ
漢検の受験級について
漢検の受検級は、10級~1級まで12段階に分かれています。
小学生の受験目安は、小学1年生修了程度とされる10級から、小学6年生修了程度とされる5級までです。
中学生は4~3級、高校生は準2級が目安となり、高校卒業・大学・一般レベルが2級以上と区分されています。
どの級からでも受験できるため、小学生はそれぞれの学年の基準とされる級から始めると良いでしょう。
漢検の受験級とレベルの目安
それぞれの級のレベルと目安となる学年、対象漢字数は下記の通りです。
級 | 目安となるレベル | 対象漢字数 |
---|---|---|
10級 | 小学1年生修了程度 | 80字 |
9級 | 小学2年生修了程度 | 240字 |
8級 | 小学3年生修了程度 | 440字 |
7級 | 小学4年生修了程度 | 642字 |
6級 | 小学5年生修了程度 | 835字 |
5級 | 小学6年生修了程度 | 1026字 |
4級 | 中学校在学程度 | 1339字 |
3級 | 中学校卒業程度 | 1623字 |
準2級 | 高校在学程度 | 1951字 |
2級 | 高校卒業・大学・一般程度 | 2136字 |
準1級 | 大学・一般程度 | 約3000字 |
1級 | 大学・一般程度 | 約6000字 |
漢検合格は受験でも評価されます。評価の基準は学校によって様々ですが、漢検に限らず何らかの資格を所有していること自体が推薦入試の出願条件とされていることや、特定の級以上の取得が内申の評価を高くしたり、試験での得点への加点に繋がったりする場合もあります。
3級以上は大人にとっても難しい問題が多くなり、四字熟語の理解度なども要求されるレベルが高くなってきます。だんだんと日常で使用する機会の少ない漢字の理解を求められるようになります。
例えば、2級で出題される四字熟語には「鶏口牛後(けいこうぎゅうご)」などがあります。
1級で出題される漢字表記例には「鹽(しお)」「颱風(たいふう)」などがあるほか、国字の理解も求められ、読みの例に「怺える(こらえる)」、「毟る(むしる)」などが紹介されています。
漢検の合格率の目安
2021年度の漢検の合格率は全体で58.6%。
3級までは過半数が合格していますが、準2級・2級で30~40%、準1級・1級は5~6%と推移します。
漢検対策はどんなことをすべき?
漢検の問題の多くは筆記となっているため、対策の基本は、漢字の書き取りと、よみがなの記憶になるでしょう。漢検サイトには、合格者の勉強法が紹介されています。
小学生の例では、漢検用のテキストなどを利用して何度も書く練習をするほか、学校の小テストで間違えた漢字をしっかり復習することや、毎日特定の3文字に関係する漢字をノートに書いていく練習をすることなどが紹介されています。
また、検定を受ける当日の姿勢を意識することも重要で、テキストを解いたり、漢字をノートに書いたりしたあとも、答えが正しく書かれていたのかをよく確認し、見落としやイージーミスがないかを確認する癖をつけておくことも推奨されています。
漢検の級ごとのおすすめ問題集
ここでは、それぞれの級ごとに、おすすめの問題集を紹介します。基本的には漢検公式の問題集を活用しながら、難易度が上がるに連れて分野を絞ったり、練習環境を選ばずいつでも学べる携帯性の高いものを活用すると良いでしょう。
【5級】漢検 5級 漢字学習ステップ
「漢検 5級 漢字学習ステップ」は、漢検公式の問題集です。5級だけでなく、各級ごとに対応した問題集が販売されています。
漢字一字一字を丁寧に学習でき、漢字能力が総合的に身につきます。幅広い分野の練習問題で検定対策にもなり、5級用の問題集には漢字練習用のノートもついているため便利です。
価格:990円
著者名:日本漢字能力検定協会
URL:https://www.kanken.or.jp/kanken/textbook/step.html
【4級】漢検 4級 過去問題集
「漢検 4級 過去問題集」は、漢検公式の過去問題集です。漢検についての基本的な練習は、漢字学習ステップシリーズを用いても可能ですが、おさらいなどを行うときには過去問が役に立ちます。受験前の総仕上げとして適切な問題集です。
価格:1100円
著者名:日本漢字能力検定協会
URL:https://www.kanken.or.jp/kanken/textbook/past.html
【3級】漢検 3級 ハンディ漢字学習
3級以上になると、大人でも難しい問題が出題されるようになります。よりスキマ時間を有効利用するために、小さなサイズで使い勝手が考慮された問題集もおすすめです。
「漢検 3級 ハンディ漢字学習」は、細長いサイズでポケットへの出し入れが簡単。問題集のほか、漢字表などの資料や、しおりとして使える赤シートが付いているため、常時携帯しながらいつでも学習できる利便性の高いドリルとしても使える参考書です。
価格:968円
著者名:日本漢字能力検定協会
URL:https://www.kanken.or.jp/kanken/textbook/handy.html
【準2級以上】2022年度版 頻出度順 漢字検定準2級 合格!問題集
「2022年度版 頻出度順 漢字検定準2級 合格!問題集」は、大学教授ほか教育関係者、漢字検定1級取得者が中心となり、毎年過去問を調査して改訂される、頻出度順の問題集シリーズの1つ。赤シート付きで、漢字表や読みの問題を繰り返し解けます。
そのほか、「中学校で習う特別な読みの用例」「熟字訓・当て字」「準2級以下の配当漢字表」「部首一覧」など、資料も充実。別冊の書き込み式模擬試験問題も、5回分掲載されています。
価格:1100円
著者名:漢字学習教育推進研究会
URL:http://www.shin-sei.co.jp/np/isbn/978-4-405-04996-3/
準2級以上は合格率が大きく下がる難関となります。学校や塾の先生に相談して、自分に合った勉強法のアドバイスを受けると良いでしょう。
漢検6級以下のおすすめ勉強法
漢検初級者向けには、イラストを豊富につかった問題集なども多数販売されています。漢字に対して苦手意識がある場合は、10級から5級までの受験者を対象にした、1日10分で手軽に取り組める「いちまるとはじめよう!わくわく漢検」シリーズがおすすめです。勉強が終わった後にシールを貼れるようになっており、モチベーションを高める工夫がされています。
6級・5級は小学校高学年レベルとなるため、漢字に苦手意識のある小学生にとっては難易度が一段と高く感じられる可能性もあるでしょう。しかし、5級までに出題される内容は、中学生になっても学習で必要とされる理解度です。しっかりと理解できるよう準備しましょう。
漢検対策におすすめの習い事
漢検では、漢字の書き取りや読む機会をできるだけ多く持つことが重要になります。問題集や参考書などで学習するほか、習字・書道やかきかた教室に通うことも効果的です。
おすすめの教室「未来こども教室 かきかた書道教室」
「未来こども教室 かきかた書道教室」で学ぶことができるのは、鉛筆を使用する「かきかた」、毛筆を使用する「書道」の2コースです。
どちらのコースでも、文字の美しさを際立たせる線の書き方を大切にしながら、オリジナルの教材を用い、お題の文字を書く練習をくり返します。
進級するにつれて漢字の難易度が高まるため、チャレンジ精神ややり抜く力が育まれます。先生からの指導を通じて、より上手に書くための課題発見力や問題解決力も磨かれます。
・未来こども教室 かきかた書道教室
URL:http://miranobi.asahi.com/article/8742
対象:年少~小学6年生
コース&料金:かきかた(年少~小学生)|3080円/月、書道(年長~小学生)|月謝4400円/月 など
※詳しくは教室にお問い合わせください
まとめ
漢検の各級のレベルやおすすめの勉強法、問題集などを紹介しました。2021年度の結果を見ると、小学生が目標とする目安の10級~5級までは合格率が過半数を超えています。しかし、漢字への苦手意識や試験への慣れによっても結果は変わってくるでしょう。
書き取りが何度も行えるドリルや、過去問、分野別問題集などをうまく活用しながら、合格のための準備をしっかりと行いましょう。漢字に親しみを持ちやすくなるようイラストやシールなどで工夫された問題集もあります。
そのほか、小さなうちから習字や書道、かきかた教室などの習い事を通じて漢字に親しみを持っておくことも、検定合格を後押しする要因になります。
みらのびでは、取材してまとめたおすすめの教室情報を検索することができます。無料体験への申込みなどもできるため、ぜひ比較検討してみてください。

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