2020.11.24
習い事Q&A 狩野さやか

プログラミングを学ぶってどんな感じ? 学校と「習い事」の違い

大人にとってはわからないことも多い子ども向けプログラミング教育の話。小学校で教わることとプログラミング教室で習うことには、どんな違いがあるのでしょうか? 詳しくご紹介します。

小学校の教育はプログラミングの「入口」

小学校で始まる学習の目的は、技能を身につけることではなく、「プログラミング的思考」と呼ばれる論理性を身につけ、身近なテクノロジーへの理解を深めることにあります。学ぶ内容は入門レベルであり、授業の内容は体験的で子どもにとって目新しく楽しめるもの。技能テストはなく、成績がつけられることもありません。学校の授業についていくために、子どもを学校外の教室へ通わせる必要はないのです。

小学校=プログラミングを体験する場、プログラミング教室=子どもの活躍の場を広げたり、より専門的に学ぶための場所、と区別して考えましょう。

プログラミングを学習するさまざまな方法

興味を持ったら習い事で世界を広げよう

もしお子さんが興味を持っているようであれば、その時は学校以外の場を積極的に利用して、プログラミングに触れられる機会を増やしてあげてください。習い事として教室へ通うのは方法のひとつです。

スポーツや楽器など、ほかの分野にはなかなか興味が持てず長続きしなかった子どもが、プログラミングにぴたりとはまり、生き生きと活躍する例はよくあります。保護者からは「子どもの自己肯定感が上がって自信がついた」という声をよく聞きます。思いがけず適性が見つかり、力をつけるかもしれません。

プログラミング教室では、ただ黙々と個人でプログラムを組むだけでなく、作品を発表しあったり、チームで取り組む機会もあります。発表会やコンテストなどのイベントが実施される教室では、スポーツの試合や楽器の発表会と同じような達成感や緊張感を得る機会も。好きなことを学びながら、多様な経験を積む場となるのです。

プログラミング教室は専門知識を高められる

小学校のプログラミング教育は体験的なものですが、プログラミング教室では、専門的な教育を受けることができます。教室には機材や教材もそろっているため、ていねいで手厚いサポートが期待できます。

専門的なカリキュラムで学びのステップを上げていけるのは、プログラミング教室ならでは。年齢にあわせて、はじめは子どもが使いやすいビジュアルプログラミング方式のプログラミングアプリで学びますが、その後のステップとして、小学校高学年から中学生くらいでは、テキスト(英数字と記号)で記述する、プロと同じプログラミング言語を学ぶこともできます。

スマートフォンアプリや3Dゲームのプログラミングをするコースが設けられている教室もあります。技術的な目標がはっきりしている子どもは、教室を選ぶときにコースを確認してみましょう。ほかの習い事でも、プロを目指している子どもばかりではありません。プログラミング教室も、子どもが通う目的はさまざまです。運営会社によって目指す方向性や雰囲気、授業内容が大きく違うため、教室を選ぶ際は体験を利用して子どもの気持ちを確かめ、相性を見極めることをおすすめします。

無料で参加できる体験の場を探そう

CoderDojo Kashiwa の様子

プログラミング教室は、比較的高額な習い事。子どもは興味を持っているけれどまずは適性を見たいという場合は、気軽に参加できる無料の場を利用するとよいでしょう。公共機関、大学、NPO団体、PTAなどが主催する子ども向けプログラミングワークショップには、無料で実施されるものが多いため、情報をチェックしてみましょう。単発のワークショップは、1回で達成感を持てる内容に構成されていることも多く、よい体験になります。学校でプログラミングをするクラブ活動に入るのもおすすめです。

また、プログラミング教室とは違う運営形態の、無料で参加できる地域のプログラミングクラブもあります。なかでも「CoderDojo(コーダー道場)」という子どものためのプログラミングクラブは、運営されているクラブ(道場)が多いため、お住まいのエリアにあるかもしれません。

CodreDojoは、アイルランド生まれのコミュニティーで、CoderDojo憲章と呼ばれる運営の基本理念を守り、一定の手続きを経ることで、誰でもクラブの運営者になることができます。世界110カ国、日本では全国で218のクラブが41都道府県で運営されています(2020年9月時点)。

プログラミング教室のように統一されたカリキュラムを教えるのではなく、非営利で各クラブが自律的なコミュニティーグループとして機能しているのが特徴です。子どもの自主性が尊重され、適宜ファシリテーターなどがサポートするスタイルで、参加は無料。保護者がボランティアとして活躍しているケースもあります。

道場と呼ばれるクラブごとに、運営状況も、主に扱うプログラミングの内容も違うため、まずは近隣の開催状況を調べてみましょう。参加者がパソコンを持参するクラブが多いので、あわせて確認してください。

子どもと一緒に無料アプリでプログラミング

「Scratch(スクラッチ)」の画面。Scratchは、MITメディア・ラボのライフロング・キンダーガーテン・グループの協力により、Scratch財団が進めているプロジェクトです。https://scratch.mit.edu から自由に利用できます。CC BY-SA 2.0

誰かに教えてもらったり、仲間と一緒に学ぶ環境がないとしても、パソコンさえあれば、自宅で無料のプログラミングアプリを使うことができます。

たとえば、子どもが操作しやすいように工夫されたビジュアルプログラミング方式の「Scratch(スクラッチ)」は、パソコンがあればすぐに使用できる無料のウェブアプリ。アニメーションやゲームなどをプログラミングでつくることができます。

学校やワークショップなどでも広く利用されていて、ヒントとなる動画や書籍が多く便利です。ワークショップで体験したのがきっかけで、自分でプログラミングの仕方を調べて次々に作品をつくる子どももいます。ほかにも、パズル感覚でプログラミングの入門が体験できる無料のウェブアプリやタブレット用アプリは多数あります。親子で気軽に挑戦してみてください。

狩野さやか
狩野さやか

株式会社Studio947のライター、デザイナー。技術書籍や記事の執筆、ウェブデザインに携わる。自社で「知りたい!プログラミングツール図鑑」「ICT toolbox」を運営し、プログラミング教育やICT活用について情報発信している。子どもの頃習っていたピアノやブラスバンドなどで続けたフルートで、技術の習得に近道はないと実感。ステージ上で演奏する緊張感を繰り返し味わったことはいい経験になっている。

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