2020.11.24
習い事Q&A 関和音

小学校で英語教育が必修化 内容・問題点・対策は? 知りたいこと総まとめ

2020年度から小学校での英語教育が3~6年生を対象に必修化されました。とはいえ、「そもそも英語必修化の狙いは何なのか」と疑問を感じたり、必修化を受けて「子どものために親としてできることは何なのか」と考えたりする人もいるのではないでしょうか。今回は必修化の狙いや学習効果、課題、親世代にできることを一つひとつ解説していきます。

2020年度から小学校での英語教育が本格化

2020年度は学習指導要領が導入され「教育改革の年」と呼ばれています。中でも大きな話題となったのが、小学校の英語必修化。必修化の背景には、中学校からの英語学習にスムーズにつなげる狙いがあるほか、高校卒業までに「聞く」「読む」「話す」「書く」の4つのスキルを総合的に育てていくことを目指しています。まずは必修化の主な学習内容を解説します。

小学校中学年(3、4年生)は年間35コマの外国語活動

英語必修化を受け、「聞く」「話す」を中心とした「外国語活動」の開始は5年生から3年生に前倒しとなり、年間35コマ導入されました。

授業内容としては、フラッシュカードなどのイラスト教材を使ったものが多いです。また、3年生では「How are you?」「I like baseball」など、あいさつや自己紹介に関する英語表現などを学びます。

「外国語活動」は教科としては位置付けられていないため、成績評価の対象にはなりません。あくまで必修化こそされますが、3、4年生の段階では「英語と触れ合う」ことが目的化されています。

小学校高学年(5、6年生)は年間70コマの英語学習

5、6年生では、英語が外国語科として教科化されました。従来の「外国語活動」では「聞く」「話す」が中心でしたが、「読む」「書く」が加わり、授業時間は従来の年間35コマから70コマに倍増されました。代名詞や助動詞などを使った文法を学び、会話や読み書きの幅を広げていきます。

小学校で英語教育を行うメリット

英語を必須化するメリットについて見ていきましょう。

「聞く」「話す」能力が伸びる

英語学習は「単語や文法の暗記」など、つい座学に偏った学習が増えやすいです。しかし、3年生から「話す」「聞く」を重視した外国語活動が導入されたため、それらのスキルを早い段階で身につけることができるでしょう。

異文化に親しむきっかけ作りになる

英語必修化を受け、ALT(外国語指導助手)を増員する自治体もあります。

たとえば、仙台市では小学校の英語教育について「教員が必ずしも外国語の指導について専門性があるとは言えない」ことを課題とした上で、市が独自にALTを採用。多くの子どもが英語教育の中で、外国人と触れあえる機会を提供できるようにしました。

子どもにとって、ALTとの対話は外国人と英語で話す機会であり、異文化コミュニケーションに興味を持つきっかけにもなります。

多様性を受け入れ、異文化に寛容になり、積極的にコミュニケーションを取る人材に育っていくことが期待されます。

中学以後の英語学習がよりスムーズになる

英語必須化されたことによって、中学校からのハイレベルな英語学習にスムーズにつなげることも期待されます。

小学校のうちに英語に本格的に興味を持った場合、早いうちから英検3級(中学校卒業相当)の受験に挑戦したり、短期留学やインターナショナルスクールへの進学など進路の選択肢を広げたりすることができます。

小学校で英語教育を行うデメリット

小学校で英語教育を行うデメリットは以下の通りです。

小学校の英語教育関連の人材不足

英会話教室を運営する「イーオン」が小学校教員270人を対象に実施した調査(2019年)によると、5、6年生の英語を「教科」として指導することについて、66%の教員が「あまり自信がない」もしくは「自信がない」と回答しています。

英語の指導経験が少ない教員の指導力や英語力などの教員養成が課題となっており、各校で手探りの状態が続いています。

年間70コマの学習では十分な学習効果がない可能性がある

年間70コマの学習では、週1〜2コマの授業実施にとどまります。つまり英語が必修化されても、小学校で毎日英語を使うわけではありません。

同志社大学教授の稲垣俊史教授の論文によると、日本人が英語を習得するためには約2500時間が必要とされています。一方、文部科学省の学習指導要領では3、4年生は年間35コマ。5、6年生は年間70コマ。中学では各学年年間140コマの授業が実施されます。小学校では210コマ、中学校では420コマの授業となり、義務教育期間中の合計学習時間は630コマ。1コマの学習時間は1時間に満たないため、学習時間数は630時間を下回ります。

また、高校以降の学習時間数は、学校や個人の選択科目によってばらつきが出ます。

高校卒業後に大学に進学しない人や、大学で英語を多く履修しない人も少なくないことを踏まえると、新学習指導要領の改定内容でも「2500時間の英語学習」には遠く及ばない可能性が高いでしょう。よって小学校の英語必修化の効果を「微々たるもの」と捉え、学習時間が長いわけでも、毎日英語に触れるわけでもない学習に、効果があるのか疑問視する声もあります。

小学校での英語教育の本格化に向けて親ができることは何?


小学校での英語教育の本格化に向け、子どものために親としてできることには何があるのでしょうか。大切なのは、子どものモチベーションを上げることです。ゲーム感覚の学習を取り入れるなどして、英語への抵抗感をなくしましょう。ここでは、子どもが楽しみながら英語に親しむ学習方法を紹介します。

なお「家庭での英語学習」に限らず、習い事も検討したい方は小学生向けの英語教室がおすすめです。一例には「シェーン英会話」や「ツリーベルこども英語教室」があります。

「ツリーベルこども英語教室」はフォニックス学習などに定評があります。

・ツリーベルこども英語教室
URL:ツリーベルこども英語教室の一覧
<以下、浦和本校の場合>
住所 : 埼玉県さいたま市南区根岸4-17-14 3F
コース&料金:園児クラス(授業料9900円/月+教材費5500円/6カ月)、小学生初級クラス(授業料9900円/月+教材費5500円/6カ月)、小学生中上級クラス(授業料1万6500円/月+教材費5500円/6カ月+英検実費)など
※詳しくは教室にお問い合わせください。

「シェーン英会話」は1977年の創業から40年以上の歴史があり、ネイティブ講師によるレッスンなどが特徴です。

・シェーン英会話
URL:シェーン英会話の教室一覧
<以下、新宿本校の場合>
住所:東京都新宿区西新宿1-3-15 栃木ビル 4F
コース&料金:英検®対策コース|個人レッスン(2万6400円/月)、少人数レッスン(8800円/月)、短期集中型|英検一次直前演習(8万7450円/全12回※3カ月間)など
※詳しくは教室にお問い合わせください。

ゲーム感覚の習い事「タイピング英語」

ユニークな学習メソッドの1つが「タイピング」。

三重県を拠点とする英語教室「アクティメソッド」は、タイピングを活用した英語学習を提供しています。英単語のタイピングは、単語をひたすら英語をパソコンに入力していくもの。パソコンのタイピング練習と英語学習を兼ねることができ、インターネットを使ったオンライン授業にも向いていることから注目を集めています。

(教室提供)

学習内容については、「タイピングと英単語を一挙習得! 英語教室「アクティメソッド」でより詳しく解説しています。

家族でカードゲームを活用した学習

家族でかるたやトランプを遊ぶように、英語を使ったカードゲームで「遊びながら学習する」のもおすすめです。

「AGO Q&A」は、英語の質問文が書いてあるカードを使ったゲーム。

(「AGO Educational」提供)

最初のプレイヤーが、手持ちのカードに書いてある質問を相手に英語で声に出して聞きます。次のプレイヤーは英語で質問に答えます。手札から出せるカードを場に置き、カードを出せない場合は山札からカードをひきます。ルールはUNO(ウノ)に似ており、「スキップ」などを使った駆け引きの要素もあります。手札が早くなくなれば勝ちです。

家族のパーティーゲームとしても楽しめることができ、「英語の質問に英語で答える」ことで、必然的に英語のアウトプット能力を身につけることができます。

(「AGO Educational」提供)


まとめ

小学校の英語教育の必修化の概要や学年別の学習内容、問題点などをまとめました。

小学校の英語学習は必修化こそされますが、学習時間はまだ短め。これまで英語教育を担当していなかった教員の「英語教育向けのスキル」も含め、課題は少なくありません。

もしもお子さんに英語を積極的に学んで欲しいとお考えなら、子どものモチベーション維持方法などを含め、様々な学習プランを検討してみてはいかがでしょうか。

関和音
関和音

音楽ライターとしてアーティストの取材をする中、2016年『Bjork Digital』の取材からVRに関心を抱く。テクノロジーに関する執筆を開始して、プログラミングスクールのサイトのSEOを担当。子どもの頃はカードゲームやファンタジーが好きで、給食の時間が苦手。個性を活かした自由度の高い教育に興味があります。

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