2021.01.08
習い事Q&A 清水万里子

子どもが週1回通う英語教室、どう選ぶ?

インターネットには、生徒募集のための子ども英語教室のウェブサイトがたくさん並びます。グーグル検索をして、上位に来るウェブサイトは人気の英語教室と思いがちですが、あまり当てになりません。学習塾を除いて、子どもが週1回通う英語教室は大きく分けて2種類あります。教室の選び方のポイントとして、それぞれの特徴を知っておきましょう。

グーグル検索は当てにならない

習い事の英語教室を選ぶ時にインターネットで「ググる」のが一般的になりました。Googleで検索することを「ググる」というなんて新しい用語ですよね。いつの時代も新しい技術が開発されるたびに、そこには必ず新しい用語が生まれます。では、その新しい技術を使ってググってみましょう。

試しにキーワードに「英語教室、東京、港区、評判良い」と入れてみると、トップに出てきたのは某英語教室でした。上位に出れば評判の良い英語教室なのかと思いがちですが、実はそうではありません。そこには少し小さく「広告」と書いてありますからグーグルの広告です。某英語教室側がグーグルにコマーシャル料金を支払って、常に上位に出るように対策をしているんです。

同じキーワードで何度も検索をかけてみると、一定の間隔で同じ英語教室がトップに上がってきます。クリックすると、その英語教室の素晴らしい宣伝文句に洗脳されそうになります……。そして、保護者の感想などに良いことが書いてあれば信じてしまいそうですね。これでは、インターネットで英語教室を探そうとしても自分ではなかなか英語教室の良し悪しを判断することができません……困ったものです。

自宅から楽に通える英語教室を    

私からひとつアドバイスできるのは、派手な宣伝、派手なうたい文句を並べている英語教室には注意するということ。一般的な子どもの英語教室の指導内容はどこも似ていますから、自宅から楽に通える範囲で、学習を継続できる英語教室を選ぶほうが子どもにも親にも無理がなくてよいです。

普通の英語教室で使われている教材は、英語歌・英語絵本、コースブック(子ども英会話用のテキスト)、ワークブック(聞く、読む、書くためのワークシートブック)、その他、ビデオ教材やゲーム用の絵カード、文字カード(フォニックス指導用)などです。

指導方法はほとんどが、英語のみで授業をする「オールイングリッシュ」です。英語教室によっては、子どもが使う教材一式を最初に購入させる場合もあるので、最初に少しの出費は必要です。ただし、10万円近くする高額な教材を販売するような英語教室だったら、よく検討しましょう。これは昔の幼児英語教育ビジネスの悪しき習慣のようなものを今に引きずっているような仕組みです。

週1ならネイティブでも日本人講師でも差はない

また、英語教室側が違いを出す部分としては指導者が誰なのかという点です。派手なサイトでは「先生はもちろんネイティブ!」などと宣伝していますが、週1回の英語教室では、指導者がネイティブ講師でも日本人講師でも子どもの英語力に差はありません。

一方で、ネイティブ講師のほうが良い場合もあります。それは、ある程度の英語力が既にある帰国子女の「英会話力の維持」の場合です。帰国子女でも英語を使う機会がなくなるとだんだん能力が失われていくので、マン・ツー・マンでコンスタントに英語で話す機会が必要なのです。

もう一つは、週5日通うような「英語学童」「英語アフタースクール」の場合です。そこでは毎日3時間ほどネイティブ講師と過ごしますから、聞く・話す能力がかなり伸びます。

「英語+α」のスクールは子どもの好きなことを

一般的な英語教室の内容に1つ特徴を付けているのが「英語+α」のスクールです。このようなスクールを選ぶなら、子どもが好きなことを選んで通うとよいでしょう。例えば「英語でドラマ(演劇)」「英語でサッカー」「英語でバレエ」などのスクールです。つまり、英語を使いながら、クッキングやピアノレッスン、絵画や工作のアートなど、様々な習い事を学ぶスクールが最近増えています。

「英語+α」のスクールでは間接的に英語を学びます。ここでは「α」に関する用語や表現を聞いたり、話したりするでしょう。この方法は身体を動かすことが大好きな子どもに向いていますし、子どもは自分が好きなことや得意なことを選べます。しかし、学べるのは特定範囲の語彙と表現だけです。

「英語でサッカー」は聞いて行動できれば良い

これに関して、面白い事例がありましたので紹介しておきます。少し前のことですが、「英語でサッカー」の教室を運営している方から相談がありました。

「サッカーの技術は教えられるのだけれど、英語の導入方法がこれでいいのかわからない」というものでした。

英国から招へいしたコーチが英語でサッカーの練習をしている様子のビデオを見せてもらいましたが、言語が違うだけで普通のサッカーの練習風景と変わりません。それはそれでいいのですが、プレイ前後、プレイ途中で子どもを集めて円になって座らせ、コーチがフラッシュカード(絵カード)を取り出し、英語の発音を子どもたちにリピートさせるシーンがありました。「英語でサッカー」を特徴に生徒募集をしていますから、保護者に向けて英語力もアップさせる教室であることをアピールしている以上、目に見える英語力を見せないとダメだと思っていたようです。

私は円になって座る活動はなくてもよいと伝え、サッカーは体を動かしながら覚える語彙や表現の習得で十分であることを伝えました。「英語+α」タイプの教室では、子ども自身が英語で体験しているそれぞれの場面で使われる「意味ある英語表現」を聞いて理解して行動できていればよいのです。親の期待も「英語でサッカー」の場合はプロの英国サッカーコーチだから受講したいのであって、子どもの英語力アップは副作用的な学びとして納得しているでしょう。

「英語+α」を1日体験できる施設も

「TOKYO GLOBAL GATEWAY」の入り口

2018年9月に東京都江東区青海に「TOKYO GLOBAL GATEWAY」が出来たことをご存じですか?体験型英語学習施設で、そこでの体験プログラムは、まさに英語環境を与えて「英語で~」のプログラム内容を学習する方法です。気になる料金は一般利用プログラムのワンデーパスは7000円(税別)が基本ですが、プログラムにより異なります。予約時にご確認ください。英語のシャワーを浴びる良い施設なので、たまに行ってみるのもよいでしょう。学んだ英語を活かす場所となります。

このように、週1回通う英語教室は大きく分けて2種類です。英語教室側もそれぞれ特徴づけをしていますから、自分の子どもに合いそうな英語教室を選んであげてくださいね。

まとめ

  • 派手な宣伝をしていても週1回の英語教室の教育内容はどこも似ています。
  • 指導者がネイティブ講師でも日本人講師でも、1週間に1回通う程度であれば、子どもの英語力に差はつきません 。
  • 「英語+α」の英語教室では特定範囲の語彙と表現を学びます。

〈関連リンク〉

All About 英語教室の選び方チェックリスト

All About 幼児英語教室の選び方 4タイプの目標別

Active English 帰国子女の英語教室選び

清水万里子
清水万里子

児童英語講師。幼児・小学生の英語教育の実践研究家。現在、こども園、小学校、大学で、幅広く教えている。All About「子供の英語教育」オフィシャルガイドとして子どもの英語教育について幅広く発信中。英語に興味を持ったきっかけは、中学生の時に米国人の文通友だちができたこと。子どもの頃から本が好き。小学生の時は図書委員になり、図書室の本を隅から隅まで読んだ。英語の教材を手作りするのが得意。

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