2021.03.25
習い事最前線 北川サイラ

歌って踊って、英語で熱演 「TGGスクール by LCA Weekendミュージカルスクール」

元気いっぱいに演技を披露する子どもたち

英語で歌って演技して、踊ろう――。体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY(TGG)」(東京都江東区)内にある「TGGスクール by LCA Weekendミュージカルスクール」では、本格的な英語劇に挑戦することができます。
子どもたちは、仲間に支えられて心が強くなるピエロを描いた英語劇「サーカス・サーカス」の稽古に約10カ月間励んできました。3月20日には、保護者を招いた発表会で迫力のある演技を披露。作品と向き合う子どもたちの姿を取材しました。

「When the Circus comes to Town♪(サーカス団がまちにやってきた)」

1月下旬、稽古部屋から子ども8人の透き通った歌声が聞こえてきました。

この日、子どもたちはピアノの音色に合わせて発声練習したり、台本を読み上げて英語の発音を磨いたり。演技の稽古では、色鮮やかなカツラや衣装を被ってマイクの前でセリフを元気良く披露。「Oh dear, the Ringmaster is sick!(大変だ、サーカス団長が病気にかかってしまった)」「We need to find a substitute!(代役を探さないと)」とセリフがテンポよく次々と飛び交います。セリフを忘れてしまう子には、まわりがこっそり「合図」を送って助け合う姿も。流れがとぎれてしまうシーンは、自信がつくまで繰り返し練習します。

指導するトングル・マリア・ビクトリア・マガトさんも「Show more happiness(喜びをもっと表現して)」「That’s good(良いね)」と熱心に声をかけ、子どもたちの豊かな表情をどんどん引き出していきます。

曲の終盤でダイナミックなポーズをとる子どもたち

稽古では、小道具の使い方や音響や照明のタイミングも一つずつ確認していきます。舞台の曲も側転などを取り入れたリズムの速い曲から、ゆったりなバラード風の曲まで、ジャンルは様々。子どもたちはめいっぱい手足を大きく広げて踊ります。約2時間半の稽古が終わるころには子どもたちも汗びっしょりです。

演劇で「生の英語」を楽しく体感

スクールは2019年4月に開校。6歳から小学6年生までが参加し、公演は2回目。子どもの英語と演劇教育に力を入れている「LCA国際学園」(神奈川県相模原市)が運営しています。稽古は月3回程度。約30分程度の発表会も年2回披露しています。英語初心者から海外に住んだ経験のある子まで様々な子が参加しています。

ビクトリアさんは「大事にしているのは子どもたち自身が『楽しむ』こと。仲間と楽しく舞台をつくることで英語をもっと話せるようになりたいという意欲が自然に湧いて、英語のスピーキングが伸びます」と話します。

ミュージカル歴5カ月の高橋永真さん(6)は「ダンスも英語も楽しい!発表会では大きな声で歌いたい」と話していました

稽古中のやりとりは全て英語。本格的な演技の練習に入る前には、台本をじっくり読んで英語とストーリーを理解し、観客に伝えたいメッセージをみんなで共有します。表現力を磨く練習では、ビクトリアさんが「angry(怒り)」「excited(興奮)」など、感情をあらわす英単語を子どもたちに投げかけます。子どもたちはその言葉を聞いて、口角を上げたり、声を出したりしながら様々な表情を見せます。

台本に書き込んだり、線を引いたりしながら英語を磨く子どもたち

台本の単語やフレーズは日常生活で使える実践的なものが多く、何度も言葉にすることで、自分のものにしていきます。歌詞やセリフを「音」で覚えるため、「聞く力」が自然と育つといいます。英語が上手く話せない子も、ビクトリアさんの表情やジェスチャーなどを見ながら、相手が伝えたい内容を把握する力を身につけることができます。

LCA国際学園で音楽教員を務めるビクトリアさん。イギリスやフィリピンの大学で音楽を学び、シンガポールでオペラ歌手として活動していました。その経験を活かし、演技の指導の前には毎回発声練習を約20分取り入れ、姿勢を伸ばした状態でのどを鍛えます。子どもたちの眉毛がぐんと上がるまで、お腹から声が出るように指導します。

想像力と共感力を伸ばす 演劇の魅力

今回の演目は、ミュージカル「サーカス・サーカス」(ジョン・ヒギンズ、ジョン・ジェイコブソン作)をもとにした作品です。サーカス団長が病気にかかってしまい、パフォーマンスを続けるために急遽代役が必要になるというハプニングが起こります。その大役に、自信も元気もないピエロが挑戦するという物語。まわりの団員に励まされながら、ピエロはどんどんたくましく成長していきます。お互いを支え合う「チームワーク」と相手の気持ちに寄り添う「思いやり」がテーマです。

稽古は昨年5月から始まり、子どもたちは約10カ月間、作品と向き合ってきました。

ピエロの背中を押すライオン役の木元菜月さん(3年)は「悲しんだり困ったりしている人がいたら、まわりの人がちゃんと声をかけることが大切。『頑張って』という気持ちを込めてセリフを言っている」。ミュージカルが大好きだという木元さん。「力強いライオンの演技を披露したい」と本番に向けて気合を入れていました。

子どもを指導するアシスタントの金子怜未さんは、「役になりきることで人の気持ちを想像する力や共感する気持ちを育てることができるのもミュージカルの魅力。子どもたちの世界観が広がり、どんどん成長していく姿が見えて嬉しいです」と話します。

演劇指導を務めるトングル・マリア・ビクトリア・マガトさん(左)と金子怜未さん

「自分らしく」表現するチャレンジ

ミュージカルを通して「新たな自分」と出会う子どももいます。

越川ひなもさん(2年)はそのひとり。スクールに通いはじめて約2年。母親の早苗さんによると、ミュージカルを始める前までは、母親の後ろにすぐ隠れたり、人前で発言したり感情を見せたりするのが苦手な性格だったといいます。しかしミュージカルにはまってからは、感情表現がどんどん豊かなになったといいます。

ひなもさんも「みんなの前でセリフを恥ずかしがらずに言えて、まわりの友達にも自分から声をかけられるようになった。かっこいいミュージカルをつくるには、ちゃんと気持ちを表現することが大事だと気づいた」と話します。

作品と向き合うことは、子どもたちが自分の殻を打ち破って「自分らしさ」とは何かについて考え、自己理解を深めるチャレンジでもあるとビクトリアさんは指摘します。

「ミュージカルを通して英語に親しむことで、コミュニケーションの大切さを知る経験ができます。子どもたちがそれぞれの殻を破って個性あふれる舞台をこれからもつくり続けたいと思います」

撮影:篠田英美

教室情報

住所:東京都江東区青梅2丁目4―32 TOKYO GLOBAL GATEWAY
費用:月謝2万3100円、入会金3万3千円、諸経費1650円など(いずれも税込み)
URL:https://tgg-school.com/school/musical/

※発表会は新型コロナウイルスの関係で保護者のみの参加に限定します。

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北川サイラ
北川サイラ

1992年生まれ、神戸出身。2016年に朝日新聞社入社。静岡、大津総局を経て、2020年10月から現職。小学生のころは器械体操に夢中でした。趣味は家庭菜園、寺社や銭湯めぐりなど。

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