2021.04.15
学びをはぐくむ 石田勝紀

第6回 コロナ禍でおすすめ オンラインで本音が話せるママ友づくり 石田勝紀さん

コロナ禍が続き、ママたちにはストレスが相当たまってきていると言われています。コロナによってコミュニケーションの機会が少なくなり、ママ友との交流も減ったことがその背景です。このような非常期にはコミュニケーションが大切ですが、日ごろつきあっているママ友とは異なるママとの交流は効果的です。それを実現してくれるのが、「オンライン」です。

オンラインでのママ友づくり 知らない人の方が本音で話せる

2020年3月上旬。全国の学校が一斉休校という前代未聞の事態になってから、もう1年になります。2020年度は学校教育が従来のような形で実践できない中、保護者にとっても相当のストレスがかかりました。新型コロナが落ち着いた9月、10月には一旦これまで通りの活動を取り戻すかに見えたのも束の間、11月に再び増加に転じ活動に制約がかかるとともに、精神面でも緊張感が出てきました。さらに2021年の入学試験はこれまでにない緊張感で進められることになりました。学校によっては入試を中止する事態になるところもあったようです。

筆者は、2020年12月に小学校、中学校の校長先生とお話する機会があり、そこでは衝撃的な話を聞きました。それは、子どもたちのメンタルに確実に影響が出ているということです。具体的には学校に行きたくない子どもの割合が例年に比べ、2020年は1.5倍になっているというのです。このデータだけですべてを語ることはできませんが、2月10日に国立成育医療研究センター「コロナ×こども本部」が高校生の3割程度が中等度以上のうつ状態にあると発表しました。中学生、小学生もそこまでの数字ではないものの、明らからにコロナによる影響が出ているようです。

筆者が主催するカフェスタイル勉強会「Mama Café」でも、2020年は、子どもの不登校や、学校に行くことをためらう傾向になってきたという相談が例年に比べ増えていることを考えると、コロナの影響を実感します。

制限されるママ友とのつき合い さらに増えるストレス

実は、もう一つ懸念することがあるのです。どちらかといえば、こちらの方が深刻です。それは、保護者(特にママ)にストレスがかなりかかっているということです。先述のMama Caféでも、それを感じることが少なくありません。知人の医師からも、ストレス性障害や不安症のママさんが増えてきているとの話を聞きました。現在、対応する必要があるのは、ママの方ではないかと思うのです。

そもそも、コロナに関係なくママたちは日々大変です。毎日ご飯を作り、掃除や洗濯をし、子どもの面倒をみて、さらに仕事を持っていれば、それこそ超人的な量をこなす人と言っても過言ではないでしょう。このような状況の中で、ただでさえストレスが溜まり、イライラが募り、子どもを叱る、命令する、それでも子どもは言うことを聞かない。イライラが爆発こともあります。爆発していればまだよいでしょう。爆発せずに悶々とストレスを抱えたままでいることの方が問題かもしれません。

また、ママ友がいてコミュニケーションができる状況であったとしても、長い時間おしゃべりもできません。本音の話ができるとは限らず、現状の話をしておしまいになったり、話を合わせるだけで終わってしまうことがあります。そもそもママ友がいなくて孤立しているという状況もあるようです。いずれにしても、ママたちの不安感は、コロナ禍によってさらに加速したと言われています。

人はコミュニケーションによって安心感、安定感を保つとも言われており、それが十分にできない状況では、前述のような事態が深まることも容易に想像できます。 

オンラインで作ろうママ友 本音を話せる安心感

幸い、現代はオンラインというツールが活用できるようになりました。Zoomを始めとしたオンラインツールで、コミュニケーションを取ることが可能となったのです。ところがそれでも、このようなツールを使ってコミュニケーションを取る人はわずかであり、なかなかママたちの間では活用する方が少ないという話もあるようです。

このオンラインを活用すれば、直接会える距離にいるママ友だけではなく、遠方の方とも知り合えることが可能になるのです。実はここが重要なポイントなのです。見ず知らずのママたちとの会話の方が本音で話ができ、自分らしさを出すことができることもあるということなのです。

このような背景があるために、筆者はMama Caféというコミュニティを作りました。子育てや教育についてライトに語る勉強会をカフェスタイルで行ってきました。2015年4月以降、これまで500回以上を行い、延べ7000人以上のママさんが参加しました。新型コロナが流行するずっと前から、このコミュニティを推進していましたが、参加したママさんは笑顔になり、安心感をもって家庭に戻ることができるという効果がありました。

またコロナ禍以前の3年前からZoomを使ったMama Caféも毎月開催しており、遠方の方でも参加でき、オンラインによる効果の確からしさもわかってきました。もちろん、直接会って話をするオフラインが良いに越したことはありませんが、オンラインでもある程度代替が可能でした。そのため、コロナ禍になっても、オンラインによるMama Caféによって、ママさんたちのメンタルが維持できることがわかってきました。

一歩踏み出してみる 発信すると消える不安

世の中には、たくさんのオンラインコミュニティがあります。そのような場に1回だけでも参加してみると、視野が広がり、孤立感が軽減されることがわかるでしょう。さらにオンラインの場合は、自宅から参加できるため移動時間もかかりませんし、子どもが小さくても参加できるというメリットもあります。もし、その場が合わないということであれば、1回だけでやめてしまえばいいのです。

重要なことは、「自ら一歩踏み出し、コミュニケーションの場に行ってみる」ということだけです。受信型だけでは、なかなか孤立感は消えません。もし受信型で消えるのであれば、テレビやネットをずっとみていればいいわけですが、実際は消えるどころか、ますます孤独感、不安感が増してしまう人もいることでしょう。

このような情報のインプット(受信)も大切ですが、それ以上に大切なことは「アウトプット(発信)」です。なぜなら、受信ばかりであると情報量が多すぎて処理できないためです。人と会話してアウトプットしたり、ブログなど活字でアウトプットしたりすることで情報は整理され、自分にとって今一番必要なことが明確になり、安心感、安定感へと変わるのです。コミュニティに参加すると、インプットと同時にアウトプットもできます。バランスの良い形でマインドも安定していくことでしょう。

ぜひ、これからは「コミュニティ」と「コミュニケーション」、そして「オンライン」について、意識されてみるといいでしょう。

「ぐんぐん伸びる子の育て方 教育専門家・石田勝紀」の記事一覧

石田勝紀
石田勝紀

(一社)教育デザインラボ代表理事、都留文科大学特任教授。20歳で起業し塾を創業。現在はMama Café、講演、連載記事を通じて全国の保護者への教育活動を行っている。『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』他多数。子どもの頃の習い事は「書道」。今でも筆で書いたり、活字への関心に繋がっています。

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