未来型スキルとは?身に着ける力で習い事を選びませんか?

私たち「みらのび」編集部の問題意識

「小さい時から英会話を習わせたら、ペラペラになれるかしら」
「まわりがみんな泳げるから、うちの子にも水泳やらせなきゃ」

子どもの成長を期待するのは、親としてごく自然なこと。
でも、よその子とくらべたり、期待しすぎたりしていないでしょうか。 「古い教育観のせいで、子どもをゆがめてしまうのでは?」 それが私たちの問題意識でした。

━━ 生きるために必要な知識や技能は、時代ごとに変わるだろう。
これからは、学んだことを状況に応じて活用することが大事。
いろんな人たちとつながり、助け合うことが幸せの鍵。
テクノロジーの発達で、学びのあり方はどんどん変わっていく ━━

そんなふうに未来を見すえた私たちは、
「子どもたちに本当に身につけてほしい力」について真剣に議論し、
「未来型スキル」として定義することにしました。

「未来型スキル」は“根っこの力”

私たちが考えた「未来型スキル」は、全部で12項目。 目に見えにくいけれど、大きくなっても大切な根っこの力です。

みらのびでは、「子どもの学び」と「未来型スキル」をこんなふうに考えます。

英会話を通じて、「外国の文化を受け入れる柔軟な心」が開く。
水泳に夢中になった子は、「やり抜く力」が自然と身につく。
プログラミングに出あうと「チャレンジ精神」がわき出てくる。

早く上手になることより、楽しんで取り組んでいるかどうかが大事。
学ぶ主体は子ども自身。大人は環境づくりをして支え、見守る役です。

みらのびの記事には、内容に合わせ「未来型スキル」のアイコンを表示しています。
お子さんの習い事や学びについて考える時の、ヒントにしてみてください。

Future skills みらのび 「みらのび」が提唱する12の「未来型スキル」

メッセージ Message

せっかくの習い事が目的化しないように

私も子どもに習い事をさせています。でも、その習い事でどんな力が身につくのか、曖昧なままです。習い事をさせているだけで満足、そんな保護者の方は多くありませんか。せっかくの習い事が目的化しないようにという思いから、「未来型スキル」をまとめました。未来の子どもに身につけてほしい力とは何か、どんな力を伸ばすために何を学ぶのかを考える時の、ヒントになればうれしい限りです。

ダミー
統括責任者内田英良

朝日新聞社で文化事業、広告、マーケティング、教育事業などを担当。小学生の息子がいます。子どもの頃に夢中になったのは自転車です。

自分を好きになれる子ども育てたい

受験の取材を重ねる中で、「子どもの将来のため」と勉強をさせすぎてしまう親や、「良い点が取れないから、自分はダメなんだ」と自己肯定感を持てない子どもにも会いました。ひとつの価値観しかないと、生きづらくなります。「未来型スキル」には、ひとり一人違う魅力を見つけてほしいとの思いを込めました。好きなものに夢中になって、得意なことを見つけてほしい。自分を好きになれる子どもが増えますように。

ダミー
編集長平岡妙子

朝日新聞社の記者として、社会部、AERA編集部などで主に教育の記事を執筆。小学生の時には合唱団で歌っていました。子どもは2人。

人はもっとワクワク、個性全開でいい

講師の仕事で、多くの学校を訪問しました。小学生の頃は元気いっぱいだった子どもたちが、中学、高校と年齢が上がるごとに、何となく活気を失っていくのが気になりました。大人が子どもたちに、学ぶことの楽しさを体験させていないせいかもしれません。これって幸せ?人はもっと自由に学んでいい、ワクワクしていい、個性も全開でいい。そんな願いを「未来型スキル」に込めました。

ダミー
共同編集長山口真矢子

朝日新聞社で小学生向け学習誌や就活サイトの編集を担当。教育事業で出前授業の講師に。12歳差姉妹の母親です。思春期はブラバン少女でした。

「未来型スキル」の考案に当たり、私たちが参考にしたもの

OECD「Future of Education and Skills 2030」

OECD「Future of Education and Skills 2030(Education 2030)」

2015年にスタートした、OECD(経済協力開発機構)による国際的な教育プロジェクト。日本を含む加盟国の代表者や教育専門家らが集まり、2030年の子どもたちに求められる資質・能力について議論を続けています。これからの複雑で不確かな世界を歩んでいくためには、子どもたちがそれぞれ「学びの羅針盤=Learning Compass」を持ち、「自ら考えて主体的に行動し、責任を持って社会をよりよくしていくこと=Student Agency(生徒のエージェンシー)」が重要である、と提唱しています。日本からは、文部科学省がプロジェクトに共創参画しました。

公式サイト(英語) 文科省による日本語訳はこちら(PDF)
経済産業省

経済産業省「社会人基礎力」

日本の経済産業省が2006年に提唱した、仕事をする大人に必要な基礎的な力のことです。「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の3つの能力と12の能力要素から構成されています。その後、2017年に「人生100年時代」に合わせた視点で再考され、社会人基礎力とは「ライフステージの各段階で活躍し続けるために求められる力」と定義されました。社会人基礎力の3つの能力・12の能力要素を基本としつつ、その能力を発揮するためには常に自分を振り返りながら、目的、学び、統合のバランスを図ることが必要だと提唱されるようになりました。

公式サイト

ATC21s「21世紀型スキル」

国際団体「ATC21s(Assessment and Teaching of 21st Century Skills Project)」によって提唱された、21世紀以降のグローバル社会を生き抜くために必要な能力・スキルのこと。2009~2012年まで6カ国の政策立案者や教育学者ら250人が議論に参加。提唱されたスキルは、創造力、批判的思考力、問題解決能力、コミュニケーション、チームワーク、情報リテラシー、ICTリテラシーなど10種類あります。

公式サイト(英語)

非認知能力(非認知スキル)

数字で測れない「目に見えない力」のこと。たとえば、主体性、柔軟性、想像力、自制心、自己肯定感、自信、回復力、やり抜く力、協働力、共感力など。ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学ジェームズ・ヘックマン教授らによる調査で注目されました。慶応義塾大学・中室牧子教授による著書『「学力」の経済学』で、広く知られるようになりました。

非認知能力に関する記事(朝日新聞GLOBE+)
※みらのびに掲載する情報には、関連する「未来型スキル」を編集部が選んでアイコンで表示しています。気になるスキルをクリックすると、新たな習い事や学びに出会えるようになっています。「未来型スキル」は編集部オリジナルのもので、絶対的な基準や指標ではありません。また、すべてのスキルを身につけることを推奨するものでもありません。あくまでも、お子さんに合った学びを選ぶ時の“きっかけ”や“ヒント”にしていただけると幸いです。